入院中に秋分は終わってしまった。例年秋の彼岸前後に墓参りに多磨霊園に行っていたのだが、今年は私の入院で中止。秋のうちに行くか、今年は中止をして、来春にするか。今月中に決めたほうがいいのだろうが、まだその気にはならない。秋の彼岸は秋分の日の前後3日の合わせて7日間。単に彼岸というと春の彼岸のことであり、秋は「秋彼岸」「後の彼岸」という。
★峯聳(そばだ)ちて秋分の闇に入る 飯田龍太
★山寺に降りこめられて秋彼岸 大橋櫻坡子
★秋の日の白壁に沿ひ影とゆく 大野林火
第一句、岩肌に秋の陽射しが当たっている。秋の陽射しは強い。だが、日陰の岩肌は日のあたるところとは違ってとても冷たく、そして秋の日影はとても暗い。この温度差と明暗の差が秋である。日のあたらない方の冷たい岩肌が鋭く立ち上がり、秋の日ならではの闇が立ち現れる。キリッとした雰囲気を感じる句である。
第二句、秋日和ともいうが、秋は意外と晴間は少ない。そして降り始めるとにわかに気温が下がってくる。秋の彼岸、秋の花々で作った仏花を抱えたままの雨宿りであろうか。
第三句、片影というと夏の陽射しによる強い日かげであるが、秋の陽射しもまた強いものがある。春よりも、冬よりも鋭い。しかし汗を拭いながらの道ではない。影もまた長くなり、その存在が大きくなる。影が同行者として立ち上がってくる。
★峯聳(そばだ)ちて秋分の闇に入る 飯田龍太
★山寺に降りこめられて秋彼岸 大橋櫻坡子
★秋の日の白壁に沿ひ影とゆく 大野林火
第一句、岩肌に秋の陽射しが当たっている。秋の陽射しは強い。だが、日陰の岩肌は日のあたるところとは違ってとても冷たく、そして秋の日影はとても暗い。この温度差と明暗の差が秋である。日のあたらない方の冷たい岩肌が鋭く立ち上がり、秋の日ならではの闇が立ち現れる。キリッとした雰囲気を感じる句である。
第二句、秋日和ともいうが、秋は意外と晴間は少ない。そして降り始めるとにわかに気温が下がってくる。秋の彼岸、秋の花々で作った仏花を抱えたままの雨宿りであろうか。
第三句、片影というと夏の陽射しによる強い日かげであるが、秋の陽射しもまた強いものがある。春よりも、冬よりも鋭い。しかし汗を拭いながらの道ではない。影もまた長くなり、その存在が大きくなる。影が同行者として立ち上がってくる。