久しぶりに美術館のハシゴを敢行。
まずは上野の国立西洋美術館にて「ルーベンス展 バロックの誕生」を鑑賞。招待券をどういうわけかいただいて、嬉しかった。それなりの人出ではあったが、ゆったりと見ることが出来た。会場に入る前に6分間の大画面のビデオがあり、ここでルーベンスの「キリスト昇架」、「キリスト降架」それぞれの3連画、ならびに「聖母被昇天」が大写しで紹介されていた。今回の展示作品ではないのだが、これは嬉しい規格である。いづれもアントワープ大聖堂内を撮影したもので、私の見たかった状況で見ることが出来た。このビデオ、3回も見てしまった。
今回の展示では「聖アンデレの殉教」(1638-39)、「スザンナと長老たち」(1606-07)、「エリクトニオスを発見するケクロプスの娘たち」(1615-16)、「マルスとレア・シルウィア」(1616-17)、「クララ・セレーナ・ルーベンスの肖像」(1615-16)、「眠るふたりの子供」(1612-13)が印象に残った。
特に「聖アンデレの殉教」の躍動感と迫力にはびっくり。ルーベンスの描く人体はどうしてもふくよかになってしまう。男はあまりに筋骨隆々となってしまう。しかしこの殉教するアンデレは場面にふさわしい体躯である。
3000円の図録を購入。思ったより高価で、ちょっと悲しかった。
三菱一号館美術館では「全員巨匠!フィリップス・コレクション展」を見てきた。
シャルダン、アングル、ドラクロア、マネ、コロー、クールベ、ドーミエ、コンスタブル、シスレー、モネ、ゴッホ、スーラ、セザンヌ、モリゾ、マイヨール、ドガ、ピカソ、ルソー、ボナール、ユトリロ、マティス、モディリアーニ、カンディンスキー、ココシュカ、ルオー、クレー、ピカソ等々の絵画がこれでもか、とならんでいる。
私がとりわけ嬉しかったのが、ジョルジュ・ブラックが7点も展示されていたこと。残念ながら図録を購入すると予定金額をオーバーしてしまう。しかしこの7点のために図録を購入しても良かったかと反省している。
今回ブラックの作品は、「レモンとナプキン」「ブドウとクラリネットのある静物」「円いテーブル」「ウォッシュスタンド」「驟雨」「フィロデンドロン」「鳥」いづれもじっくりと見ることが出来た。
さらにボナールの「犬を抱く女」(1922)、「棕櫚の木」(1826)が強く印象に残った。
いづれも後日詳しく述べる予定にしている。