Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

謡曲「女郎花」

2018年11月04日 22時04分58秒 | 読書
 夕食後に、謡曲「女郎花」(おみなめし)を読んでみた。作者は不明とのことである。先の記事で「おみなえし」を取り上げたときに謡曲「女郎花」があることを知り、新潮日本古典集成「謡曲集上」に収録されている。
 ワキが登場して名のりの次の着きゼリフで、津の国山崎にて石清水八幡宮を望みながら「またこれなる野辺に女郎花の今を盛りと咲き乱れて候」と述べる。ワキの僧が女郎花を手折ろうとして花の傍に寄るとシテが登場して「のうのうその花な折り給ひそ 花の色は蒸せる粟のごとし 俗呼ばつて女郎とす 戯れに名を聞いてだに偕老を契るといへり」と述べる。

 「花の色は蒸(む)せる粟のごとし」とは実に的確な形容だと思った。俗に女郎花と称し、女郎という名を聞くだけで戯れに共白髪の契りと結ぶ」と述べて、男女の関係の夢幻能の世界に入って行く。

 謡曲、ふだんはあまり読むこともなくなった。何かを調べたときに謡曲の紹介があると、読みたくなるのだが、それも年に1度あるかないか。曲自体はページ数にして10ページほどではある。しかし一度にたくさん読めるものではない。
 後ジテの登場や、シテの物語の処になるともう、謡曲の世界の夢の中に入り込んで、妻に言わせると寝息となっているのだそうである。これを幾日か繰り返してようやく全体に目を通し終る。

 今回は眠らずに全体を読み通すことが出来た。

吾亦紅・女郎花

2018年11月04日 18時03分31秒 | 俳句・短歌・詩等関連
 15時以降も疲れた気分と眠気はなくならず、ベッドに横になって2時間も熟睡。11時過ぎに記録した16.1℃が本日の最高気温になりそうな気配。地上では風は北風だが、雨の区域は南から北へ移動している。0.1ミリ未満のレーター雨量計で検知されない微かな雨が降っている。

 結局本日は午前中の会議の前段で団地内を巡回しただけで、あとは外を歩いていない。晴れたら夜中にでも少しばかり歩いてみたいものである。

 明日の月曜日は通院。また朝一番で診察を受ける。CTの診断結果を聞くことは無論だが、インフルエンザ予防接種の可否も聴くことを忘れないようにしたい。
 病院が終わったら、本郷台駅傍のアースプラザで古代史セミナーの講座の予定となっている。横浜美術館の「駒井哲郎展」を見に行きたいが、15時半の終了後では時間的にも体力的にも無理かもしれない。

★金婚のけふを妻なき吾亦紅       有働 亨
★夕風は絹の冷えもつ吾亦紅       有馬籌子
★古希すぎて着飾る日あり女郎花     津田清子
★旅にをるおもひに折るや女郎花     森 澄雄


 吾亦紅はバラ科の多年草の背の高い花。細い茎の先に付く暗紅色の短い穂状の花は、風に揺れる様が頼りなげな趣きがあり、好かれる。最近はあまり見かけなくなったのが寂しい。暗紅色のわりに目立つ。

 女郎花はオミナエシ科の多年草。秋の七種のひとつだが、これもまた最近はあまり見かけない。園芸店でのみ見るばかり。全体を乾燥させたものは解熱・解毒作用があるとされる。
能の「女郎花」(「おみなめし」と読むとのこと)は、一時の情欲をむさぼり恋慕に沈んだ男(小野頼風)と女の地獄の有様を謡う夢幻能、という。これはまだ目を通していない。こんばんはこれを読むことにしよう。

気分はもう冬

2018年11月04日 14時51分54秒 | 俳句・短歌・詩等関連
 午前中の会議は終了。クリーニング店は日曜も開店していると天羽で確認したので、昼食後に薄いダウンのコートを鳥に行こうとしたら、雨が本降りになってしまった。出かける意欲が消えて、テレビを見ていたらいつの間にか寝てしまっていた。
 横浜では気温はあがらず、正午前で16℃の標示。冬の雨の気分である。

 今年の立冬は11月7日。この日から立春(2019年は2月4日)の前日までが季節としての「冬」である。11月7日は水曜日。
 立冬は、太陽が黄経が225度のときで11月7日ごろ。暦ではそれが起こる日だが、天文学ではその瞬間とである。二十四節気の期間としての立冬は次の節気の節気の小雪(11月22日)の前日までである。

★中年や独語おどろく冬の坂       西東三鬼
★初冬の音ともならず嵯峨の雨      石塚友二
★突堤のあをぞら冬に入りにけり     中岡毅雄
★跳箱の突き手一瞬冬が来る       友岡子郷