夕食後、買い忘れたものを買いに行く、ということでいつも行く近くのドラッグス島まで付き合った。
月齢10日の半月よりもだいぶ太った月、シリウス・プロキオン・ベテルギウス・リゲル・アルデバラン・カペラなどを目で追っているうちに、火星に気が付いた。これだけの星が見えるのもまた楽しいものである。
しかし上を見ながら歩いていると、方向感覚がずれてまっすぐ歩いているつもりが斜めに歩いていて、危なく塀にぶつかりそうになる。若いころはなんともなかったのに、といつも情けなくなる。
年寄りが空を見上げながらふらふら歩いているのは、すれ違う人から見れば、かなり怪しい。一人の時はちゃんと立ち止まって、しかも公園などで行わないといけない。