韓国で義務化されている2年強の軍隊入り。個が集団に入り込み、個のままで個を持続できるか埋没してしまうか、人間性はどこまで許容出来るのか、といった社会に存在するともいえる普遍的なテーマを軍隊に見る佳作。
集団に入るということは没個性を意味しているのは当然のこととして切り分けられる性格の御仁とは違い、純粋な人間からすれば軍隊とはいえ俗世間の泥水のかけらでさえ味わえない環境はある意味地獄の世界なのでし . . . 本文を読む
結構練られた脚本、多彩な俳優陣、主題も社会的で無体である政治も親近感がある内容となっている。なのにそれほどわくわく感がなかったのは事実です。例えば「踊る大捜査線」とは違う。何が違うのか、、。
話の持って行き方が理詰めだからなのだろうか、、。でも、それは大捜査線もそうだ。確かに登場人物は大走査線のほうが多いが、それだけじゃない、、。アクション部分も負けず劣らず本作も立派だ。うーん、何かな。
結局 . . . 本文を読む
瞬時移動が出来るといった能力を知った少年がどんどんエスカレートしていく、といったまあ手短なアイデアモノ映画なんでしょうけれど、主人公の行動に観客が乗れるかどうか、となるとそれはちと違いまして、あんなエゴ丸出しのしかも都合のいい考え方をするアンチヒーローに僕はあいた口がふさがらず、往生したのも事実です。
この映画のミソはここにあるのでしょう。通常のスーパーマンやスパイダーマンのように社会正義のため . . . 本文を読む
相変わらず独自の作風を保持している北欧の映像作家ロイ・アンダーソンの新作だ。登場人物は多いけれども、みんな人生を投げているわけではない。寂しさと恵まれていない不満感を一様に抱いている。
けれども諦め切っているわけではないそんな普通の人々のそれぞれの切り取られた時間を醒め切ったくすんだ色調で描いていく。
夢と現実が交錯した、ある意味哀しい小さな人生をたどり着いているようなエピソードが目の前に展開 . . . 本文を読む