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相棒 劇場版 絶体絶命!42.195km (2008/日)(和泉聖治) 70点

2008-05-14 14:07:57 | 映画遍歴
結構練られた脚本、多彩な俳優陣、主題も社会的で無体である政治も親近感がある内容となっている。なのにそれほどわくわく感がなかったのは事実です。例えば「踊る大捜査線」とは違う。何が違うのか、、。

話の持って行き方が理詰めだからなのだろうか、、。でも、それは大捜査線もそうだ。確かに登場人物は大走査線のほうが多いが、それだけじゃない、、。アクション部分も負けず劣らず本作も立派だ。うーん、何かな。

結局、テレビドラマをそのまま映画版にしたせいではないのか、と思えてきた。映像も凝っているわけでなく、秀逸な部分はほとんどない。テレビ画面を拡大しただけのような気もする。アクションへの繋ぎも緊密感にかける。これらは映像を映画的に活用していないせいではないのか、と思われる。何のことはない、テレビをそのまま映画にしただけなのだ。映画における映像美というものに関心がないからではないのか、と思う。

ハナシは結構面白い。よく作っている。少々理知的過ぎる部分も多いが、それなりに楽しめる。むしろこの作品ではその部分がミステリーとしてエンターテイメントなのだ。真犯人の告発部分が意外や長いのも良心的でヒューマン。感動させる。

しかし、この事件は西田敏行の熱演により忘れがちだが、連続殺人事件を起しているのである。その社会的及びヒューマンなラストと殺人との背景があまりに違和感があるというか、かけ離れすぎている。あの動機であれば連続殺人まで起す理由もないし、ありえないハナシなのである。ここがこの映画の弱いところでもあるが、この映画はまあテレビから躍り出た初映画化、という娯楽なんだと割り切ればそれはそれで許せます。

肝心のマラソンシーンの棒立ちのような無意味なシーンの連続はこの作品のスピードを緩めたが、この辺りもテレビドラマなんだと思えば別に許せるかな。2時間、まあ、退屈しなかったのは事実。

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