前作は短編だったが「紺青タンザナイト」の清新なラブストーリーがまだ脳裏に残っている箱庭計画の新作だ。僕が見るのはこれで3作目だが、同じ脚本の人と思えないぐらい回を経て題材が180度近く変貌する。
今回は怪奇伝奇ものと言えようか、就職活動中の女子大生が主人公だ。彼女は過酷な就職活動の中、ふと自分に疑問を感じる。面接でなぜあなたは生きているのか、と問われて。その時、神隠しに遭ってしまうのだ。宙を見やれば見事な皆既月食だった。
やはり若いからか、こういうある意味幼稚な怪奇現象がベースにあるのだが、全編にわたり、メルヘンチックな清流が流れている。だから、うさん臭くもならないし、学生演劇からも一皮むけている。これがこの劇団の魅力なのかなあ、、。
5人の発声もよく、みんな芸達者であることが分かる。狭い劇場だったが、工夫をしてむしろ広がる空間さえ感じられる。いい舞台設計だ。
さて、次はどんな作品を出して来るかなあ。今から楽しみであります。
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