鹿児島の自然と食

鹿児島の豊かな自然(風景、植物等)、食べ物、史跡を紹介します。

知人の死

2008-03-12 | エッセイ
最近、知人が二人相次いで亡くなった。
入退院していることは知っていたが、あまりにも突然の死だった。
自宅に香典を持って行き、奥さんに話を伺ったのだが、二人の死は共通するところが多かった。
二人とも50代の働き盛りだった。
死因はガンで、数年の闘病生活の末の死だった。

二人とも、全てをわかった上で、死を覚悟し、従容として死についたとのことだった。
Aさんは、最後の入院の前には会社の机を整理し、葬儀用の写真を選んだそうである。
最後はホスピスに入ったということだった。
二人の奥さんとも
「主人は、痛みに耐えながらも、家族に当たることもなく、強くて立派な人でした。あの人と生活できて幸せでした」
とおっしゃっていた。

ガンなどで死を宣告された人の心情は、次の経過をたどることが多いそうだ。
①死を宣告されたことを信ずることができない。何かの間違いであって欲しいと願う。
②自分がこのような境遇に置かれたことに怒り、まわりの人に当たる。
③全てに絶望して落ち込む。
④死を現実のものとして受け入れ、死の準備をする。

お二人がこのような経過をたどったかはわからないが、最後は④の心情だったようだ。
もちろん、他人にはわからない心の葛藤があっただろう。
自分が死を宣告されたら、このように落ち着いて死を迎えることができるだろうか。
気がついたら(?)、いつの間にか死んでいた、というのが理想なのだが・・・
死を現実のものとして、身近に感じさせられる出来事だった。
コメント (2)
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