先週は、
アンライズ、ローラライズ『ブランドは広告でつくれない』翔泳社を読んだ。
印象に残ったことを今回もメモ書きしておこうと思う。
まず、本名と芸名の違いだ。
芸名はまさに、歌手や俳優にとってのブランドだ。
芸名でイメージが左右されることもあるであろうし
芸名が覚えてもらえる、売れっ子になる確立も高まりそうだ。
本文には下記の俳優や女優の例が掲載されていた。
ウッディー・アレン(アレン・コニグズバーグ)
本名はアレン・スチュアート・コニグズバーグ
(Allen Stewart Konigsberg)。
トム・クルーズ(トム・マポーザー)
本名:トーマス・クルーズ・メイポーザー4世
(Thomas Cruise Mapother IV)
メグ・ライアン(マーガレット・ハイラ)
本名:マーガレット・メアリー・エミリー・アン・ハイラ、
Margaret Mary Emily Anne Hyra
カーク・ダグラス(イヌール・ダニエロビッチ)
本名:イーズル・ダニエロヴィッチ
(Issur Danielovitch)
移民大国アメリカならではバラエティーに富んで、
その出身地も類推できそうな本名だ。
商品名と同じ原則のように
覚えやすいような芸名になっていることがわかる。
しかも、彼らの名前はなかなかカッコいい。
そういえば
日本でも「松田聖子」の本名は蒲池 法子。
我々の年代の者にはよく知られている話だ。
確かにカマチノリコより松田聖子の方が、
澄んでいる感じ。芸能人っぽい気がする。
同様に「鈴木末七」スズキスエヒチよりも「松平健」の方がクールだ。
ブランド名については芸能人だけでなく
クレジットカードについてもふれられていた。
かつての米国クレジット業界は、
マスターチャージ(現在のマスターカード)が一位、
バンカメリカードが二位だった。
バンカメ(バンクオブアメリカ)とは無関係なのに、
それと混同されたり、関連企業であると誤解されたりして
満遍なく支持をえることが出来ずに2位に甘んじていたそうだ。
その後、1977年にバンカメリカードがビザに名称変更した。
改名により多くの顧客獲得を果たしたビザカード。
現在世界第一位のクレジットカード会社である。
”ゲータレード”はスポーツ飲料市場の79%のシェアを占め、
20億ドルを売り上げる飲料だ。
1960年代にフロリダ大学で、
ロバート・ケイド博士に率いられた研究者グループが
身体の水分や塩分を補給するドリンクを開発した。
研究者たちはまず、
大学のフットボール・チームの選手たちに試飲してもらった。
それがフロリダ・ゲイターズというチームだった。
このチームが1965年度の試合に優勝すると、
ゲイターズは選手の持続力が評判となり、
”後半に強いチーム”として知れ渡った。
ゲータレードは、現在でもバスケットの優勝チームの監督に
バケツ一杯のゲータレードを
頭からぶちまけるセレモニーがなされているそうだ。
ブランドと広告戦略は歴史を通じてみると今がさらに見えてくる。
私にとってとても興味深い研究分野だ。
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