この無駄な「熱さ」こそますらおの特権

2006-06-11 11:56:46 | 不毛
久しぶりに日曜が休みだ。今日仕事なのが当たり前になっていたので、家にいてどうも妙な按配である。

とまあそれはさておき、昨日の深夜の話。
新卒何人かで集まって飲むという話が持ち上がっていたのだが、眠いのと忙しくて汗まみれになっていたのとで、一度家に帰りたいという気持ちが強かった。だからせめて場所が池袋あたりならいいんだがと思っていたら、よりにもよって俺と相性の悪い新宿…(かなりの確率で迷う)。というわけで一度は辞退していたのだが、帰る途中でリピートにして延々と「アカギ」を聞いていたら、否が応にも脳内麻薬が分泌され、久しく忘れていた「ますらお(不毛?)魂」が甦ってきた。つまりは、何が何でも行くしかなくねえ!?てことだ。

というわけで一端家に帰ってリフレッシュした後電車の時間を調べてみたら終電は終わっている。だが、そんなもんは軽く予想済みだ。帰った時にはすでに12:30を回っていたのだから。もしこの程度で火が消えるなら、それは所詮「分別ある大人」のハイテンションに過ぎない。しかし今の俺は、例えて言うなら「青い炎」ってやつである。だからその事実は、むしろ俺の闘志を倍加する結果に終わっただけだった。


「終電がない?おもしろい…それで俺が新宿行きを諦めると思ったのか!!俺にはチャーリー(二つの車輪にカゴのついたニクい相棒)が付いている。俺らコンビの前には、新宿までの距離も怪しい雲行きも、そして疲れた身体さえも意味を失ってしまうことだろうよ。今の俺に求められているのはただ一つのこと。すなわち、『行き、そして飲め』だ!!」


その状態において、「~だから行けない」というのは「イイワケ」に過ぎない。「どうやって行くのか」という判断だけが必要なのだ。そういったテンションの前には、片道一時間という距離など無きに等しいものと言える。ゆえに俺はダレることもなく、新宿西口まで駆け抜けたのであった。飲み会があっていた場所を探すために、そこで迷ってしまったのは、何というかご愛嬌だ。まあ俺の新宿認識レベルは東口=歌舞伎町(椎名林檎「歌舞伎町の女王」より)程度なので、それも至極当然のことなのだから。

会場に到着した俺は、遅れてきた分を取り戻すかのように飲み、喰らい、そして話をした。それはあたかも、季節外れの台風が直撃したように出席者たちには感じられたことだろう(何しろ、社会人にもなって遠方からチャリで来るなど予想もしていなかったようなので)。帰りの俺は、ガンガンする頭を抱えながらおそらく戦いを終えた戦士のように晴れやかな顔を浮かべていたことだろう(ケーサツに止められるのを警戒していたという噂もあったりなかったり)。


ここで発揮された無駄な「熱さ」こそ我が学生時代に磨いた不毛道の一環であり、それはまた、ますらおの軌跡(すなわち「兵の道」)と言い換えることもできよう。我はかような精神が自らの中に未だ残り、それが明確なカタチで発露さえしたという事実を嘉するものである。やはり馬鹿馬鹿しさ・不条理さというものは、いつまでも我の心をとらえて話さないようだ。

不毛こそ、我が人生の糧なり!!
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