地獄少女を折り返しの部分まで見たので改めて感想を書いてみる。
折り返しにあたる13話は、地獄少女の由来と、恨みを晴らした人間の余生にスポットが当てられている。今までは地獄少女に助けを求めて恨みを晴らす過程が中心だったのだが、それを違った視点で描くことで地獄少女、地獄通信の位置づけをより複雑なものにしている。またこれは、おそらく第5話のラストに出てくるセリフ「この世は楽しんだ者の勝ち」を念頭に置いた内容だろう。ここに、閻魔あいの美しさという映像的な部分(作中の絵も含めて)が加わり、13話は非常にレベルの高い内容になっている。
その内容を受けてか、14話では地獄少女の位置づけがさらに微妙なものとなっている。おそらくこの回、恨みを晴らされる側に同情した視聴者がかなりいただろうと推測される。まあそこまでいかなくとも、「恨みを晴らされるべき対象が違うだろう」と感じた人が大半だったろうと思う(もっとも、そう言えるのは「神の視点」で見れている視聴者だからこそなわけで、あの少女に視野を限定したならいたしかたないか、というのも事実)。こうした齟齬による割り切れなさは、もちろん完全に計算されたものだろう。だからこそ、息子に視聴者の憎悪を集中させておいて、しかし彼は生き残るという構図になっているのだ(多少深読みするなら、市長を疑っていた少女にとって息子の行動は市長の意思によるもと受けとられた可能性が高いので、彼の行動はむしろ地獄流しを促したと言えるのではないか)。また真相を曖昧にしたのも、視聴者が考える契機としたかったからだろう。
そうして、地獄少女の複雑な位置づけを描く方向性で定まったかのように考えていると、どうも15話がよくわからなくなる。なんでこの話で原点回帰(明らかに殺される側が悪い)する必要があったのか?その上、話の出来もよろしくない。あの状態で相手を挑発するような発言は、よほどのバカか何らかの勝算がある人間でなければやらない。嘘でも相手をなだめるような言い方をしてその場を乗り切ろうとするはずだ。その意味で、肝心の部分が「はァ~?」という内容になってしまっている。
一体この話では何をやりたかったのか?考えられるのは、遠く離れた場所(離島)で事件が起こるのを描きたかった、ということか。今までは、ある程度幅があるにせよ一定の地域における話であったように思われる(特につぐみが登場するようになってからは)。それが続くと地域限定といった推測をする人が出てくるからかもしれない。地獄通信は地域的な広がりがあることを示しておきたかったのかもしれない。
もう一つ考えられるのは、地獄通信が「都市の人間関係の摩擦に対する風刺」と受け取られるのを避けたかったという可能性。要するに、地獄通信の一般性を提示したいという意図に基づいていたということだ。「摩擦はどこにでもある。だから田舎を単純に理想視するな。」まあそんなことを言いたいのだろう。「見上げればあんなに青い空が広がっているのに」(うろ覚え)というラストのつぐみの発言を考えれば、こちらはかなり確率が高い。
まあ15話でまたどんな方向性に行くのかわかりにくくなったが(しかも16話は「旅芸人」て何じゃそりゃ!)、今までよりは期待ができそうだ。しっかりと最後を締めくくってほしいものである。
蛇足ながら。
話が進むたびに、地獄少女の愛らしさが増してきているような気がする(描き方も変わっているような…)。最近では、「あの頭を撫でて~!」とよくわからん衝動(というかこれも「娘属性」だろうw)が起こるようにさえなってきた。さてこっちの方はどうなっていくことやら…
折り返しにあたる13話は、地獄少女の由来と、恨みを晴らした人間の余生にスポットが当てられている。今までは地獄少女に助けを求めて恨みを晴らす過程が中心だったのだが、それを違った視点で描くことで地獄少女、地獄通信の位置づけをより複雑なものにしている。またこれは、おそらく第5話のラストに出てくるセリフ「この世は楽しんだ者の勝ち」を念頭に置いた内容だろう。ここに、閻魔あいの美しさという映像的な部分(作中の絵も含めて)が加わり、13話は非常にレベルの高い内容になっている。
その内容を受けてか、14話では地獄少女の位置づけがさらに微妙なものとなっている。おそらくこの回、恨みを晴らされる側に同情した視聴者がかなりいただろうと推測される。まあそこまでいかなくとも、「恨みを晴らされるべき対象が違うだろう」と感じた人が大半だったろうと思う(もっとも、そう言えるのは「神の視点」で見れている視聴者だからこそなわけで、あの少女に視野を限定したならいたしかたないか、というのも事実)。こうした齟齬による割り切れなさは、もちろん完全に計算されたものだろう。だからこそ、息子に視聴者の憎悪を集中させておいて、しかし彼は生き残るという構図になっているのだ(多少深読みするなら、市長を疑っていた少女にとって息子の行動は市長の意思によるもと受けとられた可能性が高いので、彼の行動はむしろ地獄流しを促したと言えるのではないか)。また真相を曖昧にしたのも、視聴者が考える契機としたかったからだろう。
そうして、地獄少女の複雑な位置づけを描く方向性で定まったかのように考えていると、どうも15話がよくわからなくなる。なんでこの話で原点回帰(明らかに殺される側が悪い)する必要があったのか?その上、話の出来もよろしくない。あの状態で相手を挑発するような発言は、よほどのバカか何らかの勝算がある人間でなければやらない。嘘でも相手をなだめるような言い方をしてその場を乗り切ろうとするはずだ。その意味で、肝心の部分が「はァ~?」という内容になってしまっている。
一体この話では何をやりたかったのか?考えられるのは、遠く離れた場所(離島)で事件が起こるのを描きたかった、ということか。今までは、ある程度幅があるにせよ一定の地域における話であったように思われる(特につぐみが登場するようになってからは)。それが続くと地域限定といった推測をする人が出てくるからかもしれない。地獄通信は地域的な広がりがあることを示しておきたかったのかもしれない。
もう一つ考えられるのは、地獄通信が「都市の人間関係の摩擦に対する風刺」と受け取られるのを避けたかったという可能性。要するに、地獄通信の一般性を提示したいという意図に基づいていたということだ。「摩擦はどこにでもある。だから田舎を単純に理想視するな。」まあそんなことを言いたいのだろう。「見上げればあんなに青い空が広がっているのに」(うろ覚え)というラストのつぐみの発言を考えれば、こちらはかなり確率が高い。
まあ15話でまたどんな方向性に行くのかわかりにくくなったが(しかも16話は「旅芸人」て何じゃそりゃ!)、今までよりは期待ができそうだ。しっかりと最後を締めくくってほしいものである。
蛇足ながら。
話が進むたびに、地獄少女の愛らしさが増してきているような気がする(描き方も変わっているような…)。最近では、「あの頭を撫でて~!」とよくわからん衝動(というかこれも「娘属性」だろうw)が起こるようにさえなってきた。さてこっちの方はどうなっていくことやら…
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