今さらひぐらし鬼隠し編:白いバンの謎

2007-05-05 01:33:55 | ひぐらし
鬼隠し編は最初の作品であることもあって、回収できなそうなTIPS(「元気ないね」)や初期プロットからの変化もあって、鬼編は突っ込みどころの宝庫である(これは罪滅ぼし編で解説が乏しかったことも関係している)。まあ今さら突っ込んでもというのはあるが、今となっては書く人もおらんだろうし、酔狂として記事を残しておくことにする(※)。


今回の問題は何かと言うと、圭一が轢かれそうになったら「白いバン」である。罪滅ぼし編以降(※2)を見る限りこの「白いバン」は小此木たちの所有物だと見るべきだろう。これは動かせない。しかしそうすると、あの段階で圭一に対して行動を起こすのは①行動が早すぎる②行動が直接的過ぎるの二点で奇妙なのだ。というのも、罪滅ぼし編のレナの例からすると計画がバレる心配がなければ奴らは動かないからだ。バレる可能性とは、大ざっぱに言って二つに分けられる。1つは計画そのものを知っていること、もう一つは明らかに症候群の兆候を見せていることである(症候群の事が明るみに出れば、よくても計画に大きな支障が出ることは間違いない)。


「じゃあレナとの共通点、つまり大石との接触が危険人物指定に当たるんじゃないか」という話になるが、レナは小此木たちから直接的に危害を加えられたわけではないし、何より鷹野のスクラップ帳を保持しているのが大きい(※2)。この二点を勘案するならば、たとえ圭一が大石と接触したからといって、小此木たちが(少なくとも直接的な)威嚇行動に出る必然性は存在しない。では症候群だろうか?確かに圭一もレナも症候群になってはいるが、それは結果としてのこと、あるいはプレイヤーだからわかることであって、症候群と判別するのは明らかな症状を示しているか診察を通してでなければ不可能だろう(下手に動けば藪蛇だし)。この困難さは、祟殺し編において、診察を通して始めて入江が圭一を睡眠薬で…とかいった話が出ることからも窺える。またこのエピソードからは、鬼編で圭一が入江診療所にかかった程度では彼が危険人物として特定されるとは思えないし、少なくともそういう説明に説得力はないと言えるだろう。


要するに、鬼編で圭一が小此木部隊の監視対象となるのはあり得るとしても、ひき逃げのような威嚇行為をされるのは必然性に乏しい。身に迫る危機を演出するという点ではよかったが、今となっては浮いたイベントとなってしまったと言えるだろう。




なお、最初期の配布版では使用されている映像が現行の鬼編とは違ったり、音楽に関しても(俺の記憶が正しければ)Lunch Timeがなくて別の曲が使用されているなど少なからず違いが散見される。このGW中にプレイしてみようかと現在検討中。


※2
なぜ鷹野はレナにスクラップ帳を渡したのだろうか?一つには、小娘一人の証言で計画は覆らないという自信があったからだろう。だがそこには、症候群の究明に対する賛同者を見つけたという思い入れもあったと思われる。もっとも、その賛同者は他の住民同様死を賜ることになるわけだが。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 秩父の羊山公園へ | トップ | サッカーとシグルイとマキシ... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
症候群 (バイシ)
2007-05-17 01:33:17
おひさしぶりです。

バンに轢かれそうになったという圭一の感覚が被害妄想なのではないでしょうか。山狗が本当に圭一を危険人物視していたのなら、クラクションなど鳴らさずに、後ろからこっそり近づいて、捕まえてしまうでしょう。山狗としては、「あれっ?人を田んぼに落としてしまった。大丈夫かな?ああ、よじのぼってきた。良かった」といった程度のことなのではないでしょうか。
鷹野の行動は、自分の研究を一人でも多くの人に知って欲しいという研究者の弱みからなんでしょうか?まあ、そこを野村さんに衝かれるんですが・・・・。

あと、北条叔母は症候群だったのでしょうか?違うから入江機関は手を出せなかったのですかね。
返信する
Unknown (ギーガ)
2007-05-21 00:08:04
お久しぶりです。


>白いバン
なるほど、クラクションを鳴らしていることを考えるとその可能性が高そうですね。


>鷹野
だと思います。手ひどくけなされ絶望した経験もありますしね。


>北条叔母
そうだった可能性は高いと考えていますが、劇的な症状(L5)が出てないとさすがに無茶はできなかったのでしょう。もっとも、入江機関がどこまで住民の状況を把握できていたのか不明なのでよくわかりませんが…北条叔母の場合診療拒否とかしてそうだし(苦笑)
返信する

コメントを投稿

ひぐらし」カテゴリの最新記事