「さよならを教えて」の世界は夕暮れ時という昼と夜の、光と闇の、正気と狂気の境界線で繰り広げられる。その終わりはエンディングの赤字と黒いバックというコントラストでより強く印象付けられるが、その禍々しさの中で流れる終末の曲も、狂った世界の幕を閉じるための、この上なくおあつらえ向きの歌だと言えるだろう。ま、原曲を聴きながらその雰囲気を堪能されたい。
凪のよな 感情の平穏と
動かない ココロの欠片
屋上にそろえた 白い上履き
空から降る ゆがんた肉細工
わたしは境界線 白と白との境界線
情欲を書き込むタブラ・ラサ 泡沫の漆黒の亀裂
うたかたの物語…
今はもう くちづけも欲しくない
望むのは 完璧なadieu
昼と夜の間で 時間（とき）が止まる
終わりのない 永遠の夕暮れ時
不確かな世界は 真夏の逃げ水
あなたさえ 遠い幻
何もかも 玉虫色に溶けて
落ちて行く 混沌の中
わたしは放物線 ただひとつの放物線
そして無にもなれずに 無明をさまよう 歪んだ肉細工
だけど無にもなれずに 無明をさまよう 歪んだ肉
冷え切った 掌にただひとつ
欲しかった 完璧なadieu
昼と夜の間で 時間（とき）が止まる
終わりのない 永遠の夕暮れ時
昼と夜の間で 時間（とき）が止まる
どうぞあなた さよならをください
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