西夏文字の話

2025-02-11 12:17:59 | 本関係
 
 
 
 
今度の連休カザフスタン&キルギスタン遠征を行うにあたり、『遊牧王朝興亡史』でも買うかと思ってジャンク堂書店(違う)に行ったら・・・売ってねー( 。∀ ゜)しかし、同じコーナーで西田龍雄の『西夏文字』を見つけたので、購入した次第。
 
 
 
「西夏文字」との出会いは、おそらく高校1年まで遡る。別の高校に行った中学時代の友人の定期試験で宋王朝あたりが範囲ってことで、問題を出してたんだが、「交子・会子」などの用語と並んで遼(契丹)の創始者「耶律阿保機」や金(女真)の始祖「完顔阿骨打」といった人名を見て、何で「かんがんあこつだ」で「ワンヤンアグダ」って読むんだよwとかゲラゲラ笑いながらいつの間にか記憶に残っていたんだが、その中に西夏文字もあったなあという感じ。
 
 
後で自分も習った際に、あああん時のアイツかwぐらいにはデジャブ感があったのだが、よく考えてみたら「耶律阿保機」は「やりつあぼき」で、「完顔阿骨打」は「ワンヤンアグダ」なのか考えてみた時に、前者は契丹文字が未解読だから読みがわからず(これは匈奴の「赫連勃勃」とかと同じ)、後者は女真文字が解読済だから読みがわかるのかあ、と妙に納得した次第(てか何でそういう教え方をせず、記号的に暗記させようとするのか不思議だわ。まあそんなことを言い始めたら、宋の紙幣としていきなり交子や会子を暗記させるのもアホな話で、唐代の「飛銭」の話をして、その名称から銅銭ではなく軽い銭→紙幣[正確には手形だが]を連想させた上で、その延長線上に北宋の交子、南宋の会子を教え、さらにその後の金の宝鈔や元の交鈔[漢字の造りから金属が少ない→紙幣を連想させる]に繋げればいいのにね)。
 
 
で、世界史資料集にはそれらが漢字の影響を強く受けていることを示すために文字の紹介が載っていたのだが、その中で西夏文字はもはやこれ暗号やろってフォルムをしており、それが印象に残っていた。
 
 
 
 
 
 
 
 
それから時は経ち、大学で東洋史を専攻していた自分は、渤海史を扱う漢文の授業を取っていた。自分自身の興味が突厥やウイグル、西ウイグル国などだったこともあり、ついでに遼の本でも読んでみるか~と学校の図書館で『愛宕松男東洋史学論集』などをちらちら物色していた折に、西田龍雄の『西夏語の研究』というハードカバーを見て、西夏文字って日本人が研究・解読したの!?とめっちゃ興味が湧いた。とはいえ、当時はペルシャ語やら中世ウイグル語やらに手を広げようとしており、こっちもやったら死亡フラグだなと確信して回避した記憶があるw
 
 
そして今、ここで会ったが20年目!ということで買ってみた次第(・∀・)ちなみに、カザフスタンのホテルを予約しようとしたらホテル名がロシア語で全く読めず、西夏文字なんてやる前にキリル文字勉強しろよって突っ込んでいる今日この頃でありマス😇

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