こないだマッサージ師の人と「オホーツクに消ゆ」の話で盛り上がったので、ちょっと記事を書いてみようと思う。30年前の作品について今さらなにを話すのか、と思われるかもしれないが、いいんだよ好きなんだからw
まあそれはともかく、「オホーツクに消ゆ」は名前の通りオホーツク海、つまり北海道が主な舞台となっている。そこには知床五湖や摩周湖、屈斜路湖、野付半島、夕張市など様々な地名・名所が出てくるのだが、中でも道東の数々の湖はその痺れるBGMも相まって強く印象に残り、日本全県制覇の旅の始まりとなった。それだけでなく(これは偶然だが)序盤に出てくる栄通りのある高田馬場は、大学生になってホームグランドとなった・・・といった具合に様々因縁が深い。
またこの作品における白眉の一つは、ギャグテイストで軽い序盤から、徐々にシリアスさを増していき、あっと驚くような真相と終焉を迎えるドラマツルギーだろう(ちなみに自分が雰囲気の大きな変化を感じ背筋を正したのは、悲劇的なBGMの中で位牌の横に老婆が座っているシーンを見た時である)。終盤の真相というか急展開はもしかすると強引に思えるかもしれないが、たとえば金田一耕助シリーズにおける戦争の傷(影響)という背景、犯人が自白する(言い逃れしない)必然性といった要素を考えると、むしろこの展開は一つの王道と言えるように思う。
そのような意味で、小学生でもプレイできる軽妙さを持ちながら、王道を踏まえた戦争の傷痕とすれ違いの悲劇、素晴らしいBGMと北海道の美しさといった要素が渾然一体となった比類なき傑作と評価できるように思う。
というわけで本稿はここにて終了。お休みとっつぁん・・・
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