10/11の行動記録「祭りの横で」の続きです。
俺はフルーツパフェ、ヤツはウィンナー・コーヒーを頼む。ちなみに言っておくと、俺は大の甘いもの好きである(ちなみに辛いものに凌辱されるのも…はぁと)。2月に京都行った時は色々なものを食いまくったが、なんせ一番印象に残っているのは北野天満宮そばの100円の焼き餅、二番目が俵屋のわらび餅だからねえwさて、連れのウィンナーコーヒーをよくネタにされるよねと話題にする。「ウィンナーコーヒーはなぜウィンナーなのか」と問いを立てて黒いモノの中に白いクリームが…なんて方向に持っていく案もあったが、大しておもしろくなかったので封印。その後、法律関連の質問して慣習法の重視だとか主意主義、形式主義云々という話になったが、その時自分が大学院でイスラームを研究していたことが話題が出た。そこで一言「俺大学院に行ってイスラームに全然興味ねーことに気付いたわ」。二人してゲラゲラ笑ってました。ま~でもそんなもんだよ。大学一年の時なぜかガズナ朝に手を出し(稲葉穣の論文をやたら集めてみたり。さすがにまだBosworthを読んだりするレベルにはなかったが)、突厥に移ってカルルクやウイグルの西進について勉強する中でトルコ人のイスラーム改宗というこれまた史料の鬼少ない分野に興味を持ち、カラ=ハン朝やカラキタイの動向を見やりつつ、気がつけばいつの間にかオスマン朝における四法学派(シャーフィイー、マーリク、ハンバル、ハナフィー)の扱いを研究してましたよと。そしてその頃には研究対象への興味を全く失っておりましたよとwもう今では出身地「中近東」って単なるネタだからねえwいやはやBartol'dやPritsakの著作をマジメに読んでた頃が懐かしいわい。
閑話休題。
ヤツの亜空間な友人たちの話題に移行。人生を全うできるのか謎だったS吉はフリーカメラマンになって三カ月の船旅に随行したり、彼女は大抵風俗嬢だったり(てゆうかS吉はそういう女性を察知し、相手は相手で彼のダメな処を見抜いて懇ろになるんだそうなw)と奔放な生活を送っているようだ。またパワフルさと頭の回転では俺が知る中では同年代中最強のゴチパン(ガタイがよくて服がパッツンパッツン)は、日赤に勤めており、すでに結婚もしている。月給は100万くらいらしいが、時には36時間拘束で救急医療のハードワークを日常的にやっているのを考えるとまあ当然の額だろう。
そんな中出てきたのがK沢という人物の話だった。俺は初めて彼の話を聞いたのだが、何でも「何か普通じゃないんだけど、何とかして普通に生きようとしている男」でヤツに言わせると「お前(=筆者)よかよっぽど絶望が深い」んだそうな。例えば、就活で失敗した友人の相談に乗る時、彼はエントリーシートのまずいところを逐一指摘して改善案を言ったのに、醤油をブッ掛けられて喧嘩になったらしい。ヤツの解説によると、友人は打ちひしがれたところを慰めてほしいのに、問題点を論理的に指摘されて上から目線で説教されたような気になり、腹を立てたのだ、とのこと。あぁ~、そういうディスコミュニケーションはよくあるわなあ。友人としては「察しろよ」てことになるだろうし、K沢として「相談に乗ってくれって言うから真剣に相談に乗ったのに何で怒られなきゃあかんのや」と言いたいところだろう。まあ俺の場合はそういうメンドっちい場合は上辺だけテキトーに繕って対応してりゃーいいんじゃねって思うんだけど(どーせ中身のある結論がほしいわけじゃないんだし)、多分K沢って人はマジメなんだろう。
全部一から積み上げて考えているから、話してみるとものすごくおもしろいが超前置きが長く(mixiもらしい)、人生設計をかなり細かく決めていて、この辺りが落ち着きどころだとかこの辺が限界だとか考えているらしい。さらには普通に憧れているとかetc,etc...いやはやそりゃ是非一度夜通し語り合ってみたいものだねwまあそれにしても、早くその状態を止めないと死ぬだろうな。話を聞いている限りだと、K沢っちゅー人は「普通を全力でやっている」。全力でやるから激しく摩耗するし、それが上手くいってても「普通」なんだから評価されない。さらに言えば、もし仮に誰かに相談したとしても、「誰だって多少は合わせようと努力しているんだし頑張んなよ」という的外れな励まししかできまい。これは悪意や不真面目さによるものというよりはむしろ、彼(女)の中に全力で演じるという経験が徹底的に欠落していると同時に、日常において(まさに彼らの言葉通り)誰もが多少は周囲と合わせながら生きているという事情による。彼らは悪気なく、「全力で普通をやる」行為を自分の経験と置き換えて無理解な発言をするし、またそうせざるをえないのだ。要するに、だ。今のK沢に出口はない。いや、はけ口すらロクにないとさえ言っていい。そしてやや想像をたくましくするなら、そこまで考えているからこそK沢は深く絶望しているのかもしれない。
彼に残された選択肢は三つあるように思える。まず、社会からドロップアウトする選択肢はないだろう。それを考慮に入れてるならそもそも現状のようにはならないはず。とするなら、
1.すり切れるまで現状を続ける
2.ズレているなら、ズレているなりに安定させる
3.海外へ行く
のいずれかであるが、エントリーシートのやり取りなど聞いていると、3が一番適切だと思われる。あとは、絶望って期待の裏返しだから、その期待が果たして妥当なのか、という領域から構築しなおしたがいいんではないか?論理的であろうとする動機づけが論理的であるとは限らないからね。ま、当然本人が決めることだが、それにしても一度会っておきたいものではある。
さて、店もラストオーダーとなり、俺もウィンナーコーヒーを二杯ほど消費していたのでそろそろ出ることにする。「ウィンナーコーヒーお好きなんですか?」と会計時に聞かれたので黒いモノの中に白いのが…というのは止めて生クリームが好きとだけ答える。そう、脳は白子でできている。身体は精子でできているのだ。ゆえにこれは必然と言えよう。そこでヤツが会計のおばちゃんに二階の喫茶店との違いとかを聞いてみたら、各店でオリジナルメニューがあるとか何とか。そりゃ興味深いね。今度行ってみますか(何であの店員俺とは目を合わせねーンだと突っ込んでいるのがおもしろかった。そりゃーメンド―な客だと認識されたからだよw)。てゆうか、亜空間は亜空間だけどこんなに静かならむしろ定期的に利用したい店だね。思わぬ発見でしたw
さて、もう10時近くで明日の準備もあり、そろそろ帰ってもいい頃合いだなと思ってたら、なぜか「ウェストゲートパーク行かね?」とヤツが言いだした。あれ?何かおかしくね?さっきの喫茶店でまあ一通りの話はできたような気がするんだけどな。単なるネタかとも思ったが、とりあえずそっち方面から俺も帰るんで、そのまま付き合うことにした。(つづく)
俺はフルーツパフェ、ヤツはウィンナー・コーヒーを頼む。ちなみに言っておくと、俺は大の甘いもの好きである(ちなみに辛いものに凌辱されるのも…はぁと)。2月に京都行った時は色々なものを食いまくったが、なんせ一番印象に残っているのは北野天満宮そばの100円の焼き餅、二番目が俵屋のわらび餅だからねえwさて、連れのウィンナーコーヒーをよくネタにされるよねと話題にする。「ウィンナーコーヒーはなぜウィンナーなのか」と問いを立てて黒いモノの中に白いクリームが…なんて方向に持っていく案もあったが、大しておもしろくなかったので封印。その後、法律関連の質問して慣習法の重視だとか主意主義、形式主義云々という話になったが、その時自分が大学院でイスラームを研究していたことが話題が出た。そこで一言「俺大学院に行ってイスラームに全然興味ねーことに気付いたわ」。二人してゲラゲラ笑ってました。ま~でもそんなもんだよ。大学一年の時なぜかガズナ朝に手を出し(稲葉穣の論文をやたら集めてみたり。さすがにまだBosworthを読んだりするレベルにはなかったが)、突厥に移ってカルルクやウイグルの西進について勉強する中でトルコ人のイスラーム改宗というこれまた史料の鬼少ない分野に興味を持ち、カラ=ハン朝やカラキタイの動向を見やりつつ、気がつけばいつの間にかオスマン朝における四法学派(シャーフィイー、マーリク、ハンバル、ハナフィー)の扱いを研究してましたよと。そしてその頃には研究対象への興味を全く失っておりましたよとwもう今では出身地「中近東」って単なるネタだからねえwいやはやBartol'dやPritsakの著作をマジメに読んでた頃が懐かしいわい。
閑話休題。
ヤツの亜空間な友人たちの話題に移行。人生を全うできるのか謎だったS吉はフリーカメラマンになって三カ月の船旅に随行したり、彼女は大抵風俗嬢だったり(てゆうかS吉はそういう女性を察知し、相手は相手で彼のダメな処を見抜いて懇ろになるんだそうなw)と奔放な生活を送っているようだ。またパワフルさと頭の回転では俺が知る中では同年代中最強のゴチパン(ガタイがよくて服がパッツンパッツン)は、日赤に勤めており、すでに結婚もしている。月給は100万くらいらしいが、時には36時間拘束で救急医療のハードワークを日常的にやっているのを考えるとまあ当然の額だろう。
そんな中出てきたのがK沢という人物の話だった。俺は初めて彼の話を聞いたのだが、何でも「何か普通じゃないんだけど、何とかして普通に生きようとしている男」でヤツに言わせると「お前(=筆者)よかよっぽど絶望が深い」んだそうな。例えば、就活で失敗した友人の相談に乗る時、彼はエントリーシートのまずいところを逐一指摘して改善案を言ったのに、醤油をブッ掛けられて喧嘩になったらしい。ヤツの解説によると、友人は打ちひしがれたところを慰めてほしいのに、問題点を論理的に指摘されて上から目線で説教されたような気になり、腹を立てたのだ、とのこと。あぁ~、そういうディスコミュニケーションはよくあるわなあ。友人としては「察しろよ」てことになるだろうし、K沢として「相談に乗ってくれって言うから真剣に相談に乗ったのに何で怒られなきゃあかんのや」と言いたいところだろう。まあ俺の場合はそういうメンドっちい場合は上辺だけテキトーに繕って対応してりゃーいいんじゃねって思うんだけど(どーせ中身のある結論がほしいわけじゃないんだし)、多分K沢って人はマジメなんだろう。
全部一から積み上げて考えているから、話してみるとものすごくおもしろいが超前置きが長く(mixiもらしい)、人生設計をかなり細かく決めていて、この辺りが落ち着きどころだとかこの辺が限界だとか考えているらしい。さらには普通に憧れているとかetc,etc...いやはやそりゃ是非一度夜通し語り合ってみたいものだねwまあそれにしても、早くその状態を止めないと死ぬだろうな。話を聞いている限りだと、K沢っちゅー人は「普通を全力でやっている」。全力でやるから激しく摩耗するし、それが上手くいってても「普通」なんだから評価されない。さらに言えば、もし仮に誰かに相談したとしても、「誰だって多少は合わせようと努力しているんだし頑張んなよ」という的外れな励まししかできまい。これは悪意や不真面目さによるものというよりはむしろ、彼(女)の中に全力で演じるという経験が徹底的に欠落していると同時に、日常において(まさに彼らの言葉通り)誰もが多少は周囲と合わせながら生きているという事情による。彼らは悪気なく、「全力で普通をやる」行為を自分の経験と置き換えて無理解な発言をするし、またそうせざるをえないのだ。要するに、だ。今のK沢に出口はない。いや、はけ口すらロクにないとさえ言っていい。そしてやや想像をたくましくするなら、そこまで考えているからこそK沢は深く絶望しているのかもしれない。
彼に残された選択肢は三つあるように思える。まず、社会からドロップアウトする選択肢はないだろう。それを考慮に入れてるならそもそも現状のようにはならないはず。とするなら、
1.すり切れるまで現状を続ける
2.ズレているなら、ズレているなりに安定させる
3.海外へ行く
のいずれかであるが、エントリーシートのやり取りなど聞いていると、3が一番適切だと思われる。あとは、絶望って期待の裏返しだから、その期待が果たして妥当なのか、という領域から構築しなおしたがいいんではないか?論理的であろうとする動機づけが論理的であるとは限らないからね。ま、当然本人が決めることだが、それにしても一度会っておきたいものではある。
さて、店もラストオーダーとなり、俺もウィンナーコーヒーを二杯ほど消費していたのでそろそろ出ることにする。「ウィンナーコーヒーお好きなんですか?」と会計時に聞かれたので黒いモノの中に白いのが…というのは止めて生クリームが好きとだけ答える。そう、脳は白子でできている。身体は精子でできているのだ。ゆえにこれは必然と言えよう。そこでヤツが会計のおばちゃんに二階の喫茶店との違いとかを聞いてみたら、各店でオリジナルメニューがあるとか何とか。そりゃ興味深いね。今度行ってみますか(何であの店員俺とは目を合わせねーンだと突っ込んでいるのがおもしろかった。そりゃーメンド―な客だと認識されたからだよw)。てゆうか、亜空間は亜空間だけどこんなに静かならむしろ定期的に利用したい店だね。思わぬ発見でしたw
さて、もう10時近くで明日の準備もあり、そろそろ帰ってもいい頃合いだなと思ってたら、なぜか「ウェストゲートパーク行かね?」とヤツが言いだした。あれ?何かおかしくね?さっきの喫茶店でまあ一通りの話はできたような気がするんだけどな。単なるネタかとも思ったが、とりあえずそっち方面から俺も帰るんで、そのまま付き合うことにした。(つづく)
やっぱり生がお好きで…?