シニカルという罠

2009-08-14 19:50:04 | 日記
人は騙されることや乗せられることを恐れる。それゆえ、受け手を安心して没入させるために、あえてレベルをネタとして消費できるほどまで落とすことによって、「わかってやっているのであり、埋没はしていない」とのエクスキューズを提供する方法がある。つまり、肥大した臆病な自己を安心かつ満足させる装置として機能する「シニカルさ」(あえて~するという態度/認識)を利用することによって、より巧妙な罠が完成するのである。だから「そんなことは知っている/わかっている」という発言にはこう返すべきだろう。すなわち「君は何を知っているのか/わかっているのか」と。
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