この世界の片隅に:アニメ版の持つ圧倒的没入感について

2016-12-21 12:12:53 | レビュー系
「この世界の片隅に」の原作を読み終えた後、今年最後の休みを使いテアトル新宿でアニメ版を見てきた。まず結論から言えば、生涯ベスト級の映画であったと断言できる。   それは様々な理由によるが、一つは監督の片渕須直が機械類を精密に描く名手であることが大きい。というのも、前にも述べたように、この作品は世界の生々しさが我々を容易に当時の追想・追体験へと誘ってくれることが作品の魅力として大きいの . . . 本文を読む
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この世界の片隅に:喪失、絆、偶然性

2016-12-20 12:13:57 | 本関係
前回の記事では、「この世界の片隅に」という作品が、再現度の極めて高いリアルな風景・生々しい人物同士のやり取りによって、受け手が戦中および戦後まもなくの世界を追想・追体験することのできるものとなっていること、そしてそれがこの作品のテーマ・方向性と密接に連動している点が非常にすばらしいと述べた。 以上のような特長を踏まえ、今回は私が本作を見て戦争を体験した身近な人たちについて何を思ったか(あるいはそ . . . 本文を読む
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この世界の片隅に:匂い立つリアルの訴えかけるもの

2016-12-19 17:32:20 | 本関係
ごく最近、宇多丸のラジオ番組でこの作品を知る機会に恵まれた。映画を先に見ようとしたが、あいにくその暇がないためamazonで原作を注文し、そちらを先に読むこととなった。   今はようやく一周読了したところだが、それでも様々印象に残ったことがある。中でも、匂いまで伝わってきそうな町の雰囲気の瑞々しさや登場人物たちのやり取りの生々しさは特筆すべきだろう(私の場合は小学4年の時に「はだしの . . . 本文を読む
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サイミングスクール

2016-12-19 12:13:57 | 不毛
なんてものがあったら、すぐにでも入会するのだが! . . . 本文を読む
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福島からの移住者に対するいじめ

2016-12-15 12:43:07 | 日記
というのは、マスコミの報道を見る限り、日本社会の縮図であるように思える。 というのもそこには、声が大きいものが勝つという構造、教師の振る舞いにも見られる「空気」あるいは「勝ち馬」に乗ろうとする浅ましい精神、保護された被害者をこそむしろ責める心理(横並びと嫉妬)、根拠なき原子力・放射能フォビア(根底には穢れの感覚?)などの非合理さ・グロテスクさといった(原発反対・賛成に関わらない)病理が見事なまで . . . 本文を読む
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中間管理職トネガワの絶頂:世界を握るのはトランプかワシ!

2016-12-12 18:27:45 | 本関係
  K無論・・・というか言うまでもなく、ワシは買っておる!ダース単位で、「中間管理職トネガワ」の新刊を!!   黒服という名のモブどもワー!ワー!カラヤン様!!カラヤン様!!   Kバカが!!!   あまねく日本、いや世界にこのBibleを広めるにはな!そうして帝愛、すなわち世界のLeading Companyが成長に貢献することこそワシの悦び . . . 本文を読む
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ヌーディストビーチに修学旅行で!!

2016-12-10 12:27:19 | 不毛漫画
    「ヌーディストビーチに行きたいかー!!」とかつてのウルトラクイズよろしく世の(特に男子)学生諸君に聞けば、おそらく大半が世紀末のような雄叫びを上げつつ賛同するに違いない。とはいえ、それが修学旅行で達成できるかと言えば、その困難さは山を抜き世を蓋うほど(意味不明)であって、もはやネタにしかならないレベルである。   しかし・・・だからこそ我らがグル、師走 . . . 本文を読む
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おそ松さん:スラップスティックが促進する関係性妄想

2016-12-09 12:25:49 | レビュー系
  「十四松とはもはやジャンルである」という名言を残したのはコ・ロース教授(1945-2016)もとい一松であるが、ただの天然小僧と見せかけて実直な(ように見える)鑑識官を演じ、分身・小型化して兄弟の病気を治し、自己同一性(正確には固有名の問題)について考察するなど多岐にわたる(わたりすぎな)活躍からすれば、それも当然の定義であろう。   というのは我が愛息子(?)十 . . . 本文を読む
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クライムガールズ:メタ視点と謎解きを兼ね備えた傑作

2016-12-07 12:27:19 | 不毛漫画
       いわゆる「エロマンガ」と呼ばれるものは、端的に言うと「話の中に必ずエロ描写が必要とされる漫画」である(裏を返せば、エロ要素さえあればかなり幅のある描写ができるという言い方もできる。まあもっとも、これはエロが解放と結びついて、いわゆる左翼的な表現の場ともなった60・70年代的な話で、今もそうであるかは極めて疑問はあるが)。同人誌はともかく、商業誌は増え続けてい . . . 本文を読む
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おそ松さんアラカルト

2016-12-06 12:15:54 | レビュー系
おそ松さんを見終わって以来、動画の履歴が十四松祭りになっているカラヤン伯ですがみなさまいかがお過ごしでしょうか。今回は動画を見返しながらちょいちょい気になったことをとりとめなく書いていくよ。   ・じょし松さん  「公式女体化」と解釈している向きもあるようだが、「私たちずっと友達だよね」と言っているのである意味別の話だろう。ある程度特徴は受け継いでいる部分もあるが、お . . . 本文を読む
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