森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ぶり返し

2006年03月13日 | 自然観察日記
 我が家の庭にもフクジュソウの路地植えがある。ご覧の通り雪が消えた木の下から芽吹いてきた。他の地域ではもうとっくに福寿草の花を堪能し、既に散ってしまったところが多いだろうが、雪深い越後はこれからというところ。
 春先に見る上州当たりのフクジュソウの群落は日当たりの良い明るい環境にあるように思うのだが、私が越後の山野で見かけるものは、ほとんど夏場の葉だけの季節だからか、鬱蒼とした林や森の下草としての群落である。
 多くの野草がそうであるようにフクジュソウも自然の群落が減っているのであろう。しかし、まだ人知れず大きな群落になっている場所に何回か遭遇している。残念ながら花の時期でないから、どういう光景になるのか判らないが、個体数の多さからそれなりの見事さがあるかもしれない。とはいえ、もう何年も訪れていないから、以前の状態がそのまま保存されているか判らない。今年あたり花の時期にでも訪れてみたいものだ。