森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ナニワズの実 2

2007年06月30日 | 自然観察日記
 ジンチョウゲの仲間で液果を付けます。鳥はついばむようですが、人には有毒とされますから食べないようにしましょう。
 この種の変わったところはなんと言っても「夏季の落葉」です。落葉の原因は一般的には水分と温度です。そのいずれも該当しないのに落葉するもう一つの理由は、林床に生育するための光不足でしょう。カタクリなど草本は地中でもう休んでいます。これに倣ってナニワズも休眠しているのでしょう。しかし、れっきとした木本植物です。大きく成長して光を求める方向に進化しなかったということでしょうか。

ナニワズの実

2007年06月30日 | 自然観察日記
 こんもりと茂った陰にナニワズが赤い実を付けています。ナツボウズという異名を持つことからも判るように、この時期のナニワズには葉があまりありません。まだ実が残っていますが、順次一つ二つと鳥に食べられ減っていき「ボウズ」になるのでしょう。