森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

残念な田園風景

2008年05月24日 | 風景
 今の水田の畦はほとんどがこんな風景です。除草剤がまかれて茶色に変色した植物かあるいは発芽前に薬剤を散布したため土壌の色がそのままむき出しになっています。人手不足や作業の効率性を追求されたためでしょうが、草刈をしていた一昔の光景とあまりにも違うのに驚かされます。もちろん生態系も激変しています。水田を根城にしていた小動物は消えざるを得ません。
 県全体でどれほどの薬剤が散布されるのでしょうね。この薬剤が水系によって下流域に広がりやがては海に到達することになります。もちろん栽培されている水稲も影響を受けないわけがありません。薬剤は土壌中で分解されるといううたい文句がありますが、完全無害になるという確証は持てません。そうだとしてもどれほどの時間が必要なのか・・。
 遠くに越後の山々を見ながら日ごろの疲れを取ろうとしても、癒されるどころか不安な思いを抱く光景です。