森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ヒメサユリ 群生に思う

2008年05月28日 | 自然観察日記
 ここは「ヒメサユリの小径」となずけられているところですが、高城山へ続く丘陵の稜線上です。ヒメサユリが生育している場所はロープが張られた登山道の左右数m範囲になっています。それを取り囲む林はササを交えた雑木林で、ヒメサユリが生息するにはあまりよい環境とはいえませんね。群生している外側の雑木林の中にはユリの自生はほとんどみられません。
 この地域にはもともと少数の個体の自生はあったのでしょう。しかし、ここまで数を増やせたのはそれなりの時間とかなりの人為的な働きがあったと思っています。雑木を除きササを刈り取り、時には球根の移植もあったことでしょう。開花株はざっと万の単位でしょうか。大切にしたいところですね。

ヒメサユリ群生地からの守門岳

2008年05月28日 | 風景
 ヒメサユリの群生地は三条市(旧下田村)の森町にある高城山(373m)への登山道沿いに広がっています。その途中に、林が切れた辺り、遠くに守門岳が見られる場所がありました。


ヒメサユリ 分布

2008年05月28日 | 自然観察日記
 ヒメサユリの分布は限定的です。新潟県と福島県、山形県の各県境が接する辺りの山塊が分布の中心といわれています(宮城県にもある?)。
 かなり深山性の種のようですが、ここ下田の群生地は低海抜の生育地として注目されています。
 越後の自慢できる植物です。数に圧倒されましたが、「・・・歩く姿はゆりの花」。いい花ですね。

下田のヒメサユリ 群生地

2008年05月28日 | 風景
 下田(三条市)のヒメサユリの群生地が見ごろというので出かけてみました。ついつい行きそびれていた場所でしたから、長年の思いが成し遂げられた感じです。「昨年よりは・・」という方もおられましたが、見事な花に大満足。
 「長禅寺」の脇の林道を上がると20台くらいの駐車場があるのですが、シーズンは満杯になるとのこと。漢学の里という施設からシャトルバスが出ています。