森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

タンポポモドキ

2010年06月19日 | 自然観察日記
タンポポモドキなどというと何だろうと思うかもしれませんね。普通使う名前は、「ブタナ」。ヨーロッパ原産の帰化植物でいたるところにはびこってきました。丘陵公園のアプローチとしての外周道路わきにはなかなか見事な群落が掲載されていて、およそ1Kmの間黄色のカーペット状態です。定期的な草刈をする場所ではロゼット葉をもったタンポポモドキにとっては絶好の環境なのですね。
この花は陽が出る頃から開花し始め、夕方4時頃には閉じてしまいます。ですから、出勤時間は黄色の絨毯で華やか、しかし退社時間には目立つものが何もない状態でその落差が大きいのに感心させられます。

ハマヒルガオ

2010年06月19日 | 自然観察日記
マンテマが生える脇にはハマヒルガオの花も沢山見られる季節になりました。植え込みのふちに一列になって咲いています。本当はもう少し広々とした砂浜や草地が似合うと思うのですが、なんとなく追いやられてここに来たという感じです。

ハマヒルガオ群落

2010年06月19日 | 自然観察日記
この花が広大な砂浜に咲く光景を見た記憶があります。それは、50年くらい前の寺泊の海岸でそれはそれは広大な砂浜が広がっていたものです。今ある道路は当時はなく、記憶では山際の民家から波打ち際までの遠いこと、夏ですから素足では砂の熱さでとてもたどり着くことができないほどです。流砂を止めるヨシズがところどころあったものの、ハマヒルガオの大きな群落があったのです。
それはそうと、このハマヒルガオの群落の中にタンポポモドキ(ブタナ)が入り込んでいるのには少々驚きです。砂地の場所でも、適応できる能力には舌を巻きますね。一方はどんどん減少していく種、もう一方はどんどん拡大している種です。身近なところでも自然は確実に変化しているんですね。