湿地の住人ガマです。知人にこのガマの葉を乾燥して草履をこしらえている方がおられます。履き心地は稲藁よりは柔らかく色艶もいい感じで、いわば高級品なのです。その方のいうには今の頃の葉を採集するのが一番いいとか。私などは湿地の厄介者程度にしか評価してこなかったのですが、自然のものを利用して生活の品々を創ってきた文化はなかなか味があって侮れないものですね。
私は植物の作りや分布を学び調べてきた人間ですから、その素材が持つ特性を利用して生活に必要な物を作り出すという知恵については全くの門外漢。でも今はそういうことも学んでいきたいと思っているところです。
ところで、このガマの花は変わっているといえばかなり変わった花です。絵の上部が雄花で花粉を出しているところですから黄色の粉のようなものが見えます。下部が雌花です。いずれも1つの花はとても小さく無数に密集していますから、花弁などというものは存在しません。雌しべ雄しべもルーペで見ても判然としないのです。秋遅くいわゆるガマの穂というのがはじけてふわふわの綿飴のような塊になるのですが、この先に実に細かな種子が無数についているのです。
ところで、このガマの花は変わっているといえばかなり変わった花です。絵の上部が雄花で花粉を出しているところですから黄色の粉のようなものが見えます。下部が雌花です。いずれも1つの花はとても小さく無数に密集していますから、花弁などというものは存在しません。雌しべ雄しべもルーペで見ても判然としないのです。秋遅くいわゆるガマの穂というのがはじけてふわふわの綿飴のような塊になるのですが、この先に実に細かな種子が無数についているのです。