森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

菌糸

2010年11月06日 | きのこ・菌類
キノコの本体はこの菌糸です。いわゆる「きのこ」はこの本体が一時的に作った胞子を作り散布させる装置です。菌糸はこのように黄色い色をしているのもあれば白い色もあれば黒いものもあります。各種いろいろな生態を持っていて土壌中や樹の中に住んでいます。多くは何年も生きていてこれを伸ばして森の中を移動していると考えられます。

菌根

2010年11月06日 | きのこ・菌類
細長い根の先が脹らんでいます。これは菌と植物が一緒になって生活をしている菌根というものでとても大切なはたらきをしています。菌には腐生性のもの(枯れ木や枯れ葉を分解して栄養にしている)と菌根性のものがあります。実は被子植物はほとんどのものが菌と菌根を作って生活しているのではないかといわれています。事実次々に確認されているようで、菌無くして植物は育たない。菌無くしては森は出来ないということになっているようです。菌根は菌にとっては住処を提供してもらい栄養も少々分けてもらい、植物にとっては栄養の吸収や水の吸収の助けになっているといわれます。今年の夏の干ばつは大変なものでしたが、それを耐えしのげたのは菌のお陰でなんとか水を確保できたのではないかと思われます。