魚沼市の奥、福島県境に私のフィールドの一つ浅草岳があります。先日降った雪がまだ残る浅草岳、紅葉も進んでそろそろ落葉の季節。かつてはこの一帯ブナの巨樹が生い茂る原生林があったそうです。かすかに尾根の一部にはその面影もあるのですが、戦後の造林事業の一環でしょうかスギを植えるために伐採されたのだそうです。スギの植林は大失敗で壊滅状態で見る影もありません。今あるのは無秩序な亜高木や低木、つる植物やササヨシなどが生茂る藪。この渓流にも沢山のイワナがいるのでしょうが藪が酷いので釣りにならないという話を人伝に聞きました。この山麓が秩序の整った森林になるのは少なくても数十年から100年くらいは見なければならないのでしょう。しかし、かってのブナの大森林には戻らないと思います。どんな森になるのか興味はありますが、失策がもたらした失ったものの大きさに失念しています。
杉の植林の失敗地から下って、破間川(あぶるまがわ)の上流部の流れ。地形的に樹が伐採されることがなかったようで森が維持されています。なかなかの景勝地なのですが開発が上手くいっていないようで、近くにあった洞窟風呂も閉館になってしまいました、残念です。