森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

イグチの仲間 ①

2011年07月27日 | 自然観察日記
キノコの本体は地中や枯れ木の中にあるシロという菌糸です。このシロが年々移動しながら時期になるといわゆるキノコ(子実体)を発生させます。シロが健在で毎年成長し生きていればほぼ同じ場所にキノコが見られます。しかし、一つのシロはそんなに長生きしていない気がしますね。感覚的に3年も生きてればいい方で、同じ場所で同じキノコを見つけることが出来ないのではないでしょうか(毎年新たなシロが次々に形成する場所ではキノコは発生するでしょう)。
このイグチは少なくとも今年で3年目の発生を確認している種です。バス園路脇のアカマツを交えた雑木林の縁に出ます。しかし、今年は発生量がかなり少なくなっているようです。残念ながらこのイグチの名前を特定することが出来ません。苦味はなく匂いも悪くありません。

イグチの仲間 ②

2011年07月27日 | 自然観察日記
キノコの識別に傘と柄のつき方が重要なポイントの一つ。傘(ひだ)が柄に対してほぼ直角についている場合は「直生」といい、このような僅かですが柄に対して滑らかに連続的についている場合を「垂生」といいます。他に「湾生」「離生」などいくつかの区分があります。イグチは小さな穴が無数にあり、この穴は菅孔といい多くのイグチはこの中で胞子を形成します。