森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

鳥甲山 白(ぐら)沢

2013年01月02日 | 自然観察日記
また再び昨年の夏に歩いた長野県境の鳥甲山の植物や自然の話を続けます。今度は山麓の話題をいくつか・・。
鳥甲山東面側の崖に続く白沢に踏み込みました。その最奥が雪渓が残っていて万年雪状態です。例年よりは多めのようでかなり雪尻が降りています。雪渓の上も少し歩いてみましたが、しばらく行くと急傾斜でそれなりの装備がないと難しいのと、下が流水で空洞になっている個所もありそうなので無理をしない範囲での散策でした。
最もここまで来るには道なき道を歩いてきたわけで、それなりの急こう配の沢沿いに進み高茎草本や低木をかき分けての登坂です。

雪渓の下部開口部から吹き出す冷気 ①

2013年01月02日 | 風景
この雪渓の下部に白い煙を吐き出している大きな口が空いていてなかなかの景観です。これほどの規模の冷気の吹き出しは記憶になく、まさに圧巻という感じで大自然の雄大さを感じたものです。遠くから確認できたものですからまっすぐに登り、とにかく近くまで寄ってみました。
雪渓の下部を流れる流水も音やしぶきも重なって壮観です。大事にしたい秘密の場所。

雪渓の下部開口部から吹き出す冷気 ②

2013年01月02日 | 自然観察日記
開口部の径は5m位はあるのでしょうか。およそ白煙は50~60m以上は続いている感じです(もっとかな)。冷気にあたるとひんやりとしてなかなかいい気分です。雪渓はこれから上に向かって数100mは続いています。上部で沢がいくつかに分かれているようでここからははっきりとはわかりませんでした。雪渓の上には崖から崩れ落ちてきた大小さまざまな岩石が散らばっています。ときどき転がる石も目撃されます。岩石ばかりでなく植物も転がってきているのが面白いのです。最もここに来た理由の一つがこの落下してきた植物を観察することにあるのです。