森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ヒキオコシ

2013年01月26日 | 自然観察日記
ガイドをしていると秋越後でときどき触れなければならないのが「ヒキオコシ」です。県内にはタイリンヤマハッカという種が多く自生していますから、必ず解説します。タイリンヤマハッカは「ハッカ」というより「カメバ(亀葉)」の方が分かりがいいのですが、カメバヒキオコシは太平洋側の種で日本海側にありません。「オオカメバヒキオコシ」とでも名付けてくれればよっかったのですが、なぜか「タイリンヤマハッカ」。それはそうと「ヒキオコシ」は「引き起こす」ことからだそうで、この種が薬草に利用されていることから来ています。実物のヒキオコシは観察したことがありませんでしたから、感慨深い面持ちで見ていました。

カメバヒキオコシ 葉

2013年01月26日 | 自然観察日記
これが太平洋側の種、カメバヒキオコシです。タイリンヤマハッカとはかなり葉の大きさが違います。しかし、葉の先端が亀のしっぽのような形質はそっくりですね。ヒキオコシとカメバヒキオコシは葉が全く異なりますが、花はよく似たものです。