森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

オクチョウジザクラ

2019年05月02日 | 自然観察日記
これからしばらくはこの春新潟県内で観た植物を取り上げます。
サクラの季節はほぼ終わりに近づいてきています。花を見るには深山や北地に行く必要があります。このオクチョウジザクラは新潟では最も早く咲くサクラです。3月中頃には早い個体の花を見ましたが、4月の中頃まで今年は長々と花を見ることができました。今年は雪消えが早かったのですが、その後の寒の戻りがしばしばあってオクチョウジザクラはなかなか終わりを計りかねていたようです。

ラショウモンカズラの個体群

2019年05月02日 | 自然観察日記
新潟県の植物を観ていると不思議な分布をする種が沢山あります。そのうちの一つがラショウモンカズラです。この写真は弥彦山塊で確認したものですが、多くの個体が生育するところで低海抜にで見られる場所は弥彦と阿賀野川沿いだけでしょう。他は数百ⅿ以上の山地帯です。ただ、佐渡や県境の山北ではわずかに低海抜地での採集記録がありました。湯沢の清津川沿いなどでは普通に見られますが、ひろく県内の山地帯では自生は知られていません。

ラショウモンカズラの葉

2019年05月02日 | 自然観察日記
とにかく弥彦山塊は不思議なところで、県内山地にはないのもが実にたくさん自生しています。そして、だいたい阿賀野川沿いと県北の低山に共通で見られることが多くあります。しかし、中越や上越の方には見られないことが多いのです。