コシノコバイモはとても人気化している野草のようです。今年の雪は少なく雪消えは例年より早かったものその後の天候が不順で春の進みが遅かった気がします。そのため丘陵公園の名物のカタクリ大斜面は、雪の多い年は上から順に帯状に咲くのですが今年は一斉でした。訪れたお客様にはカタクリを堪能していただいたのですが、その中でよく質問されるものに「コバイモはありますか?」というのがありました。コバイモはとても地味で密集して生育する種でもなく仮にしていても花景観としては貧弱です。カタクリは群落で楽しみコバイモは個体で楽しむものなのでしょう。決して多くある種ではないようですが、気を付けて里山を散策せれば意外と多く自生していることに気づきます。
コバイモの自制していた場所で見たキクザキイチゲです。新潟では雪が消えると地上で最初に咲く花がキクザキイチゲとオウレンでしょう。しかし、カタクリと同じタイミングで花の終わりを迎えますからかなり長い花期をもつようです。天候にも左右されるのでしょうがキクザキイチゲとカタクリが共存する景観はなかなか捨てがたいものです。
この種は花弁ではなくがくが花弁状になる種です。やや太めの地下茎を作り地中を這い増えます。しかし、それほど長いものでもありませんから一つの個体の広がりはたかが知れています。さらに開花茎を伸ばす位置がまばらでニリンソウのような密集状態にはなりません。県内の里山ならどこにでも見られる種ですが大群落になっている場所は存在するのでしょうか?私はまだ見たことがありません。