教員を行っていたころ40年も昔のことでしょうか。山古志の生徒の家庭に家庭訪問をした際、帰り際にお母さんから無理無理渡されたキノコがこのセンボンイチメガサ。きれいに処理されていて水煮状態で加工されたもの頂いたことがあります。その時付け加えられた言葉が恐縮している頭の中にしっかりと記憶されませんでした。さらに、地元で使っている名と私の知識が重ならなかったので不明のまま「美味しいキノコ」という印象で長い間謎のキノコでした。それがいつしかコノセンボンイチメガサだと確信して久しいのですが、久しぶりに思い出のキノコに遭遇しました。それも見事な大株です。普通に発生するキノコといわれながらも個人的には出会う機会が少ないものです。
歯触りはしっかりしていてぬめりも多少あります。食用キノコとしてはかなり優秀なものではないかと思いますが、似ている毒キノコ(コレラタケ)があるため敬遠されているのでしょう、日本ではあまり知られていない種です。