森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

突然ですが マムシです

2010年11月18日 | 自然観察日記
霜月も半ば、里山ではもう嫌われ者のスズメバチや蚊も見かけなくなっていますがなんとマムシが顔を出しました。急ぎの用でバイクを飛ばしていると、長々とヘビが道路横たわっているのを見つけました。近づくとマムシです。道路に横たわっている姿などはそれほど目にすることはありませんから、急用はさておいてさっそくカメラを構えました。引かれてしまう方も多いかもしれませんが、このように全体を捉えることなどなかなかないことですので、これはこれで貴重な一枚なのです。1mくらいの距離かな。

ツルリンドウの液果

2010年11月17日 | 自然観察日記
リンドウの仲間は果(さっか)が多いなかで液果を作るツルリンドウはユニークな存在です。その液果の先端は雌しべがそのまま残り、先が2裂しています。この辺りの造形もなかなか面白いものです。花後、赤い実はかなり長い間見られますが雪が積もる頃には見かけなくなります。自然に腐敗するのでしょうか、それとも何かが食べるのでしょうか。食べてみてもほとんど味がしない果実です。

イノコズチ 果実

2010年11月16日 | 自然観察日記
秋に藪に入ると衣服についてくる厄介な「ひっつき虫」ですね。なかなか巧みな子孫繁栄の仕組みを開発したしたたかな種です。時にはそんな果実をじっくり観察してみましょう。果実の脇に付く4本の棘上のほうが引っかかりの秘密のようです。(この種は果実がまばらに付くヒカゲイノコズチという種です)

ベニバナボロギク

2010年11月15日 | 自然観察日記
かなり遅くまで花を見せている帰化植物。里山にも沢山入り込んでいて我が物顔。すっかり市民権を得てしまいました。セイタカアワダチソウほど悪さをするようではないので大目に見ているという感じです。花を見ればなかなかおしゃれです。

スギエダタケ

2010年11月14日 | きのこ・菌類
杉の林に入れば必ずといっていいほどこのキノコが生えています。かたまって生えているのではなく点々と生育します。傘は2~3cm茎は下部が茶色になっていますから間違えることはない食用のキノコです。味は特別美味しいというのではないのですが、賑わいのためのあるいは増量材としてキノコ汁に利用しています。

アブラシメジ

2010年11月13日 | きのこ・菌類
アブラシメジです。地元では「ズボ」と呼んでキノコ狩りの対象にしている美味しいキノコ。キノコのシーズンはやや終り気味ですがまだまだ探せば出てくるもので山道に点々と発生しています。ただし、色具合から周囲に溶け込んでいてその目を持たないと引き出してくることは難しいかもしれません。

クリタケ

2010年11月12日 | きのこ・菌類
クリタケを「シモタケ(霜茸)」と呼ぶ人が沢山います。秋遅く霜が降りる頃に出てくるキノコを意味するのです。紅葉も終わり冬の直前に山野を歩くと案外簡単に出会うことができます。でも落葉に埋もれていたりしますから簡単ではないかもしれませんね。安全な食用キノコで里山にも多く発生しますし先日浅草岳の麓に行った際にも大株に出会いました。

ホテイシダ ①

2010年11月11日 | 自然観察日記
破間川沿いに立つミズナラの大木にホテイシダが沢山着生していました。このシダは深山性、それほど多いものではなく里山にはありません。落葉性のシダですから黄葉していました。シダの生態もさまざまで、地上性のものが多いとはいえ水生植物もあり着生植物もあるのです。どんな生き物でも多種多様な環境に匠に適応しているのですね。綺麗なシダです。

ホテイシダ ②

2010年11月11日 | 自然観察日記
胞子のう(の集まった袋=ソーラス)は葉の上部に付くとされますが、この葉にはかなり下部まで付いていたようですね。ここからどれくらいの胞子が旅立ったのでしょうか。また。どれくらいの胞子が次の生活の場にたどり着いたのでしょうか。

ウリハダカエデ 黄葉

2010年11月10日 | 自然観察日記
ウリハダカエデは紅葉もします。両刀使いですね。樹が大きくなったものは紅葉するものが多いように思います。地上から離れている葉は気温差を大きく受け、気温差が大きい場合は紅葉するなどという理由が考えられるのでしょうか。

コマユミ 紅葉 

2010年11月10日 | 自然観察日記
コマユニの紅葉。ニシキギはこの種の変種で若い茎にコルク質の陵が出るものですね。大きな樹でないので遠くからの見栄えはしませんが、越後の山野にはコマユミが沢山あってその紅葉は特に美しいものだと思います。

浅草岳 遠望

2010年11月09日 | 風景
魚沼市の奥、福島県境に私のフィールドの一つ浅草岳があります。先日降った雪がまだ残る浅草岳、紅葉も進んでそろそろ落葉の季節。かつてはこの一帯ブナの巨樹が生い茂る原生林があったそうです。かすかに尾根の一部にはその面影もあるのですが、戦後の造林事業の一環でしょうかスギを植えるために伐採されたのだそうです。スギの植林は大失敗で壊滅状態で見る影もありません。今あるのは無秩序な亜高木や低木、つる植物やササヨシなどが生茂る藪。この渓流にも沢山のイワナがいるのでしょうが藪が酷いので釣りにならないという話を人伝に聞きました。この山麓が秩序の整った森林になるのは少なくても数十年から100年くらいは見なければならないのでしょう。しかし、かってのブナの大森林には戻らないと思います。どんな森になるのか興味はありますが、失策がもたらした失ったものの大きさに失念しています。

浅草岳山麓 破間川上流 紅葉

2010年11月09日 | 風景
杉の植林の失敗地から下って、破間川(あぶるまがわ)の上流部の流れ。地形的に樹が伐採されることがなかったようで森が維持されています。なかなかの景勝地なのですが開発が上手くいっていないようで、近くにあった洞窟風呂も閉館になってしまいました、残念です。

オニハマダイコン ①

2010年11月08日 | 自然観察日記
夏に新潟の海岸を散策したことがあります。その際に出会ったのがこのオニハマダイコンで、今までこの正体が分からなく悶々としていました。ようやくこの正体が判明し胸のつかえが降りたところです。
帰化植物でこれを記載してある図鑑類を見つけることができなかったことが理由で、植物研究の仲間に問い合わせて判明しました。