森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ハナミズキに付着する霧氷 

2012年02月07日 | 自然観察日記
放射冷却でかなり冷えました。昨晩は霧が発生したようで霧氷の花が咲きました。あらゆる枝先に付いています。きつい雪処理前のひと時の贅沢で、腿まで潜りながら庭の雪原を歩いていろいろな木々を見て回りました。どれも針状の氷りの結晶です。付着するものによってその表情を変えるのが面白いですね。これはハナミズキの花芽に付着した霧氷です。

アオカズラ 実 ①

2012年02月06日 | 自然観察日記
初めて出合ったなんとも美しい実です。もっと薄い青から濃い藍色にまで変化の幅があるのですが、少し薄めの青い色のひょうたんがいいですね。こういう形の実はスイカズラ科によく見られるのでその仲間かと思いきやアワブキ科なのだそうです。アワブキは新潟に自生はしていますがそれほど知られている存在でもなく、アオカズラにいたっては中国地方以南の植物とされますから縁がありません。

アオカズラ:アワブキ科 つる植物  「るりびょうたん」という別名がある。


サンザシ 実

2012年02月05日 | 自然観察日記
隣にあったのがサンザシの鉢。中国原産の花木で薬用にもなるそうですね。消化作用があったり鎮静剤にいいとか。一目でバラ科の花と分かる特徴をしています。この実は直径1cmくらいあってオオミサンザシかなという思い。リンゴとよく似た形状で子房下位。でも果実はナシ状果という偽果で、種子を包む子房が肥大したものではありません。

サンシュユ 実

2012年02月04日 | 自然観察日記
大陸原産の花木です。早春に黄色の花をたくさんつけ秋には赤い実が鈴なりにつきます。家庭花木として時々見かけますね。古木は梅ノ木のようで風格があり、花、実と観賞価値が高い樹です。ミズキ科の種で果実を漢方薬にも使うのだそうです。強壮剤。それはそうと、これも子房下位。サンシュユの花弁はあったかなかったか・・。でも、実の先端にしべなどの痕跡が残っています。(小さな花弁があります。近づかないと分からない・・)

オトコヨウゾメ 実

2012年02月03日 | 自然観察日記
ガマズミの仲間オトコヨウゾメという種です。西日本にしかなく新潟では鉢で見る以外にはほとんど機会がありません。ガマズミほど多くの花や実が付かずさっぱりとした印象の低木で茶花にも使うそうです。赤い実が愛らしく鉢植えにもよさそうな種です。これも、子房下位です。ちょっと失礼して実の先端を撮りました。実の先端に花弁が付着していたような跡があります。

クチナシ 実

2012年02月02日 | 自然観察日記
被子植物は極普通に身の回りにあって普段私たちが接しているのもののほとんどがこのグループです。しかし、多種多様あってなかなか正確に全容を捉えがたいものですね。知っているようで知らないという分野です。
クチナシは香りをたのしみ色染めなどで使いますから台所にもあって身近なもの。これを形態学的に見ると、子房下位の花という見方ができます。種子のできる胚珠は子房という組織で覆われますが、これが花弁の下のほうにあるものを子房下位といいます。
そういうこ難しいことを考えないで、単純に実の形や色具合を楽しむ・・・ということにしましょうか。昔静岡の里山で見つけた光景に似せて、いつか庭植えにして常緑の葉の間から黄赤に色付いた実が覗くような景観を作りたいと思いつつ未だにできていません。

マメキンカン(キンズ)

2012年02月01日 | 自然観察日記
みかんの仲間は新潟では極限られて栽培されます。以前、角田山の東側の集落に路地植えのミカンを見たことがあります。長岡当たりでは路地植えは見たことがありません。ユズが唯一可能性があるとしても雪のせいでできるかできないのぎりぎりの場所のようです。
ミカンの仲間はいずれも子房上位の花で果実の付け根に「へた」があります。クチナシの構造と違うのが分かります。クチナシもミカンも果実の区分では「液状果」ですがかなり感じが違います。ミカンは種子を包む果皮の中で内側の部分の毛のような細胞に果汁が溜め込まれた構造になっている特徴的な果実です。