「サイシンスミレ」といわないでなぜかスミレサイシンです。葉がウマノスズクサ科のサイシン(ウスバサイシン)に似ている処から名前が来ているようですが、この種もサイシン薬用にでも利用された経緯があるのでしょうか。とろろスミレといい食用に利用したという話は聞きますが薬用というのは聞いたことがありません。
紛らわしいスミレが登山道の木の階段に生えていました。今まで見てきていたマキノスミレにしては大きすぎて悩みました。草丈15cmくらいはあります。花は特に大きくはないのですが距がないものとほとんどないものも混在しています。株は普通葉が1~2枚のものなのですがこの株は何枚も出ていますし花径も複数見られます。いろいろと逸脱してはいるものの周囲の個体も見比べながらマキノスミレにしておくのが妥当がと判断した次第です。
ナガハシスミレは乾燥する場所でもうまく適応していますから今回はいたるところで見ることができました。かなりまとまって個体群密度も濃い場所が数か所ありました。この種も日本海側に見られる種ということになっていますから、関東からくる方はこのスミレを見ると驚かれることも間々あります。