ちょうど果実が熟していて美味しそうな実が見えていました。少しかき取って果肉を食べてみましたが美味しいアケビの味がしました。雑種のゴヨウアケビは結実しないというのは画一的なことではないようで遺伝子の組み合わせによってはこのような個体も発生するということでしょうか。
知人から頂いた画像です。県内の産ですが詳細な場所は把握していません。個人的には自然界での実物を見ることができなくて歯がゆい思いをしているのですが、近くにありそうで本気で探すこともなくまた発生しそうなススなどにも言っていませんからそんな機会がなかなか訪れません。
近縁種にオオナンバンギセルもあるようですが、こちらは結構深山に見られるのだそうです。がくが尖っているかやや丸みがあるかとか個体が大きいか小さいかで種を区別できるようです。この個体はがくが尖っていますからナンバンギセルになると思います。
万葉集に「道の辺(へ)の 尾花(をばな)が下の 思ひ草 今さらさらに 何をか思はむ」という歌があるそうですが、都内に住む知人が教えてくれた歌です。あまりそういう方面は疎い私ですが、なぜかこの花に出会いたいという思いがあるせいか頭をよぎる和歌です。
嬬恋村のパルコールスキー場の斜面には帰化植物もはいりこんでいました。アラゲハンゴンソウです。北米原産の切り花などに利用するために持ち込まれたものでいつの間にか逃げ出し野生化しています。花は綺麗ですから斜面の一角はわざわざ草刈りをせずに残してあるような感じです。
ひまわりを小型化したような感じの頭花でこのグループをルドベキアといい類似種が多く様々な鉢物などが市販されています。帰化種も最近多くなっているようです。在来種のハンゴンソウはルドベキア属ではなくキオン属になります。
海抜1000mを超すあたりに出てくるオトギリソウはイワオトギリなどが予想されるのですがスキー場の斜面の裸地にはコケオトギリが見られました。里山などの田んぼなどの周辺でよく見かける種です。オオバコなどもありますからいわゆる雑草に値するような種も開発された場所には入ってくるのでしょう。
柄はない対生する葉でヒメオトギリよりも丸いようです。実をいうと全国的に自生しているとされるヒメオトギリを明確に区別して現場で観察したことがありません。今までヒメオトギリとコケオトギリを混同してみていた可能性があります。これからはおしべの様子や苞葉の様子を気にしていきたいと思います。
嬬恋村のパルコールスキー場の斜面にはカワラハハコが見られました。葉が細いようなのでヤマハハコではなくカワラハハコと考えていますが、なんとなく頭花がまばらで記憶にあるカワラハハコの映像と重ならない点もあります。環境的にカワラハハコがあっても不思議ではない場所ですので今回の見立てとしました。
さらなる違和感を持ったのがこの舌状花です。この仲間は環状花だけの種という記載もどこかで見たような気がしますが、目の前の花はどう見ても舌状花を持った頭花です。他の種かどうかあるいは帰化種にあるのかどうか少し調べましたがカワラハハコに落ち着きました。図鑑をうのみにしないで目の前の実物を真として稀には舌状花も作ることがあるということを知りました。ちょっとした発見です。