旧宿場道に祭り囃子が響く

　春野町の祭りが波状的に始まった。きょうは、犬居地区熱田神社の祭礼だ。
立派な山車４台が旧街道を練り歩く。春野中の中学生も加わり、沿道の見物人も表情を緩ませている。
　わが居住している地区の祭りは、見物人より山車の人間のほうが多い。人家のない、つまりは誰も見ていない国道コースをうつむき加減に山車を曳いている姿は、じつにけな気ではないか。心が高揚しているから都会以上に夢が確かなものなのかもしれない。

　きょうは、畑をさしおいて「半Ｘ」の出番。来たる散策会のために森林コーディネーターの有志が犬居城コースを下見したのだった。みんな手弁当で馳せ参じるのが素晴らしい。おまけに尾根は秋の風が快い。アラカシ・シイノキ・コナラなどのどんぐりの赤ちゃんが道を釘づけにした。ときおり空は祭りの号砲が炸裂する。森閑としていた山に秋と祭りの気配あり。