板碑に彫られた帝釈天の使者である「青面金剛(ショウメンコンゴウ)」を主尊とした「庚申塔」は集落の「庚申講」が造った享保年間のもの(川崎市高津区)。
4つの手に持つ弓・矢・槍(戟)・輪宝の武器で邪悪を追い払うという。
板碑の上方に太陽・月・雲を、下方に三猿を配するという典型的な庚申塔である。頭部には蛇がとぐろを巻いているようだ。腰から下が短いのがかわいらしい。
丁寧に保存されているところから、平安貴族のならわしが民間信仰として庶民に大切に伝播・変遷していった証でもある。庶民のエネルギーを感じる。
庚申塔は、健康祈願が切実であったということと、徹夜で晩餐を楽しむこととを兼ねた日本人らしい折衷であり、知恵であるように思う。
庶民に深く浸透した民間信仰のわりには、これを研究する人が少ないのが気になる。
4つの手に持つ弓・矢・槍(戟)・輪宝の武器で邪悪を追い払うという。
板碑の上方に太陽・月・雲を、下方に三猿を配するという典型的な庚申塔である。頭部には蛇がとぐろを巻いているようだ。腰から下が短いのがかわいらしい。
丁寧に保存されているところから、平安貴族のならわしが民間信仰として庶民に大切に伝播・変遷していった証でもある。庶民のエネルギーを感じる。
庚申塔は、健康祈願が切実であったということと、徹夜で晩餐を楽しむこととを兼ねた日本人らしい折衷であり、知恵であるように思う。
庶民に深く浸透した民間信仰のわりには、これを研究する人が少ないのが気になる。