向かいの家の畑で育ったブロッコリーがそっくり食べられてしまったという。いつもはわが畑が被害となるところなのに。わが畑でもブロッコリーが例年以上に好調だったのに被害は全くなかった。防虫網をしていたのがよかったようだ。シカの糞があったので犯人は特定できた。
その腹いせだろうか、わが畑の隣にあった河津桜が折られていた。
いつも狙われれる樹は決まっている。人間界のいじめと似ている。細い樹が折られる。同じ時期に二本植えたのに通リ側にあった樹が狙われ、育ち方が親子ほども違ってしまった。太くなったほうは全く折られていないし食べられてもいない。
それでも、折られながらも芽吹きはしている。懸命に命を燃やしたようだが残念ながら細いほうの樹は今年も開花はできなかった。太いほうの樹は開花したが暖冬のせいだろうか、例年より開花に迫力がなかった。
畑の隣に勝手に育っている「タラノキ」の皮が裸になっていた。棘がかなり痛いほどなのに食べられているのだ。成長したタラノキ20本ほどの半分以上が皮を食べられていたのがわかった。うかつだった。
意識がすぐ収穫できる野菜の霜枯れのほうにむいていたため、樹木をしっかり観察していなかったのだ。近くにあった「柚」の樹も棘があるのにシカが大好きな食べ物だった。棘があっても食べてしまうとはよほど腹が空いていたのだろう。この樹木の状態は、目先の欲望優先の浅い生き方が暴露されてしまった。