一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

戸田恵梨香推薦の韓国ドラマ『マイ・ディアミスター~私のおじさん』を観たら……

2023年12月08日 | テレビドラマ


戸田恵梨香という女優については、それまで特別な思いを抱くことはなかったのだが、
2019年9月30日放送の「家族に乾杯」(NHK)を観たとき、(ゲストは戸田恵梨香)


彼女の目に惹かれるものがあった。
とにかく相手の目をまっすぐに視て話し、相手の目を視て話を聴いていたのだ。


これは、誰もがやっていそうで、実は誰もがやれていないことで、
普通は照れたり、恥ずかしがったりして、じっと相手の目を視続けることはできない。
なのに、戸田恵梨香は、話すときも、相手の話を聴くときも、視線をそらさず、まっすぐな目で相手を視ていたのだ。


「家族に乾杯」での、そんな彼女を観ながら、
〈こんな目で視られたら、惚れてまうやろ~〉
と思ったりしたのだが、(コラコラ)


翌年の2020年12月10日に松坂桃李と結婚。


松坂桃李もこの目にやられたに違いない……と思ったことであった。(笑)


以来、戸田恵梨香がバラエティ番組に出演していると観るようになったのであるが、
昨年(2022年)11月23日にフジテレビ系で放送された「TOKIOカケル」で、
ゲストの戸田恵梨香が、「韓国ドラマ愛」を熱く語っていた。




彼女は1日に10時間以上も見るほど韓国ドラマにハマっているのだが、


特に称賛していたのが『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん』だった。




メイクさんに「最近、面白いのある?」って聞いたら、『マイ・ディアミスター~私のおじさん』をお薦めされて。以前からNetflixのマイリストに入れていたのですが、そのときはそこまでハマらなかった。再挑戦したら、どハマりしちゃって、全16話を2日間で見終わりました。


さらに、

脚本が圧倒的すぎて、役者さんの芝居も圧倒的だから、私も役者として頑張らなきゃという励みになる。


とにかく深いんですよ。観てください。


と力説していた。




そんな戸田恵梨香推薦の韓国ドラマ『マイ・ディアミスター~私のおじさん』は、
ずっと気になっていたのだが、今年(2023年)になって九州でも某TV局で放送が始まり、
やっと観ることができたのだった。



建設会社で働くドンフン(イ・ソンギュン)に、
ある日、差出人不明の5000万ウォンの商品券が届く。


直前に母から、無職の長男のために、家を売って食堂をやらせたいと相談されたドンフンは、
それを受け取ってしまう。
翌日、ドンフンは匿名の告発を受けた監査部から調査を受けることに。
しかし、商品券は彼の机からこつ然と消えており、ドンフンは答えに窮する。
すると、突如商品券がビルのゴミ置き場から見つかる。
ドンフンは「5000万の商品券を捨てた男」として社内で英雄扱いされることに。
商品券を捨てたのは契約社員のイ・ジアン(IU/アイユー)だと知ったドンフンは、
自分が捨てたことにしてほしいと彼女に頼む。


すると、ジアンから交換条件として1ヶ月間食事をおごってほしいと言われてしまう。
実は、ジアンは、ドンフンの妻ユニ(イ・ジア)と不倫関係にある社長ト・ジュニョン(キム・ヨンミン)からお金をもらうため、ドンフンを陥れようとしていたのだ。


そうとは知らないドンフンは、
ジアンに関わるうちに彼女が多額の借金を抱えていることや、
孤独な人生を歩んできたことを知り、少しずつジアンを助けるようになる。
そんなドンフンの優しさに触れるたびに、ジアンの心は少しずつ揺らぎはじめる……




こうストーリーを紹介しても、
〈あまり面白くなさそ~〉
と、興味を示す人は少ないかもしれない。
実は私もそうだった。
実際、第1話を観ただけでは、それほど面白いとは思わなかった。
だが、戸田恵梨香も、最初はハマらず、再挑戦したら、どハマりして、
「全16話を2日間で見終わりました」
と語っていたように、
〈とにかく観続けてみよう……〉と思い、
続けて第2話、第3話と観ていたら、恵梨香様のお言葉通り、どハマりしてしまった。(笑)
どこがどう良かったを詳細に語ってもいいのだが、
それではこれから観る人の楽しみを奪うことになるので、あえて語るまい。(コラコラ)
地味だし、暗いし、鬱々とした気分にさせられることもあるのだが、
それ以上の感動を与えてくれるし、
〈生きていく上で、人間にとって何が必要なのか……〉
と、観る者に究極の問いかけをし、それぞれに自分の人生を考えさせてくれる。
最終話まで観て、
〈こんなドラマは今の日本では創れないのではないか……〉
とさえ思った。


内容はこれ以上触れない方がいいと思うので、今は、
「とにかく主人公の二人(イ・ソンギュンとIU)の演技が良かった……」
とだけ語っておこう。



女優至上主義の私は、特にIUに惹かれた。


【IU(アイユー)】
本名:イ・ジウン、1993年5月16日生まれ。
韓国のシンガーソングライター、女優。
韓国で「国民の妹」と称されるほどの絶大な人気を誇る国民的歌姫である。
これまでは、女優として活動するときは本名のイ・ジウンを名乗っていたが、
今年(2023年)3月30日、
「俳優名、歌手名ともIUで統一する」
と正式に発表した。


私がIUを知ったのは、
是枝裕和監督作品『ベイビー・ブローカー』(2022年6月24日公開)において、
イ・ジウンという女優としてだった。
そのレビューで、私はイ・ジウンについて、次のように記している。

赤ちゃんポストに赤ん坊を預けたソヨンを演じたイ・ジウン。


この映画を見るまで、イ・ジウンのことはまったく知らなかった。
美しく、演技も巧く、感心することしきり。


【イ・ジウン】
1993年5月16日、韓国・ソウル特別市生まれ。
“IU”というアーティスト名でソロ活動をするシンガーソングライター。
韓国では老若男女を問わず絶大な知名度と人気を誇り、
“国民の妹”、“K-POPクイーン”、“CM女王”などの異名を持つ。


「Wikipedia」を見たら、“国民的歌姫”とあり、
書かれているその情報量に圧倒される。(笑)
日本でもかなり有名らしく、知らなかったことを恥じる。



知らなかっただけに、イ・ジウンと出逢えた喜びは大きかった。


女優としての活動はまだ少ないが、
『ドリーム』という初主演作もクランクアップしたそうなので、



女優としてのイ・ジウンにも、これから度々逢えそうな気がする。
楽しみだ。



この予言通り、私はIUに、映画ではなく、
TVドラマ『マイ・ディアミスター~私のおじさん』で再会することになったのである。


映画『ベイビー・ブローカー』のときも素晴らしい女優だと思ったが、
TVドラマ『マイ・ディアミスター~私のおじさん』での彼女は私の予想を遥かに上回った。
その美しさ、存在感、演技力……どれをとっても別格だった。


これほど全てを兼ね備えた女優は、日本でも見つけにくいと思った。
第4話、第5話、第6話と観ていくうちに、
私はIUに逢うためだけにこのドラマを観ている自分に気づいた。
すっかりIUに魅せられてしまったのだ。


第6話目くらいから最終話まで録画し、今でも時々楽しんでいるが、
第1話から録画しておけば良かった……と後悔しているところである。(笑)


この記事についてブログを書く
« 金立山(東南尾根ルート~正... | トップ | 「丘みどりコンサート2023〜... »