今日、スゴイ映画を見てしまった!
内田けんじ監督の『アフタースクール』である。
この内田けんじ監督、ある映画評論家に、「日本映画界において彼を上回る才能は、ここ10年は出てきていない」とまで言わしめている日本映画界最強の新星なのだ。
ちなみに、彼の劇場用長編デビュー作『運命じゃない人』(監督・脚本)は、2005年カンヌ映画祭・批評家週間にて4賞受賞。
●フランスの作家協会が最も優れた脚本に贈る「フランス作家協会賞」。
●高校生が選考する「最優秀ヤング批評家賞」。
●ドイツ批評家によって選考される「最優秀ドイツ批評家賞」。
●シネフィルのフランス鉄道員たちが選ぶ「鉄道賞(金のレール賞)」。
プロの批評家、一般の人を問わず支持されているのがスゴイ!
また、国内でも、ブルーリボン賞、毎日映画コンクール、キネマ旬報ベストテン、報知映画賞などで、最優秀監督賞、新人監督賞、脚本賞など8賞を受賞している。
その内田けんじ監督の待望の新作が『アフタースクール』(監督・脚本)というわけだ。
前作と同様、内田けんじ監督ならではの細部まで練りこまれた脚本、そして抜群の構成力は、今作にもしっかりと受け継がれている。
キャストも魅力ある実力派が揃った。
人は良いが頑固なまでに真面目な教師・神野に大泉洋。
他人を全く信用できずに、すぐに人を信じる神野に苛立つ探偵に佐々木蔵之介。
2人が探す二枚目エリートサラリーマン・木村に堺雅人。
中学時代のマドンナに常磐貴子。
事件の鍵を握る謎の女に田畑智子。
母校の中学で働く教師・神野。
夏休みだが、部活動のため出勤していた彼のもとに、同級生だという探偵が訪ねてくる。探偵は島崎と名乗るが、神野はなんとなくしか覚えていない。
同じクラスになったこともないし、それほど親しくなかったからだ。
探偵はやはり同級生の木村を探しているという。
神野と木村は中学時代からの親友同士。
今朝も産気づいた木村の妻を、仕事で忙しく昨夜から全くつかまらない彼の代わりに病院へと連れて行ったばかりだった。
そう探偵に告げると、今朝撮られたものだという一枚の写真を渡される。
そこには若い女と親しげにしている木村が写っていた。
ショックを受けている神野に、探偵は「木村を探すのを手伝ってほしい」という。
返事もしないうちに、探偵の強引なペースに飲まれ、神野は木村探しを手伝うことになってしまった……(『アフタースクール』のパンフレットからストーリーを引用し、構成)
この映画は、ネタバレ厳禁。
これ以上は話せない。
話すと、うっかり喋ってしまいそうになるからだ。
とにかく映画館に行って、見て欲しい。
途中までは、何だか違和感のある場面が続く。
居心地悪い感じがつきまとう。
それが、三分の二を過ぎたあたりから、快感になってくる。
そして最後にカタルシスを味わうことに……
後味も良く、見終わった後に、もう一度最初から見たくなること請け合い!
こういう映画は、日本で、日本人の監督の下で、助監督をしながら地道に学んできた監督からは絶対に生まれてこない作品のような気がする。
サンフランシスコ州立大学芸術学部映画科に入学し、映画制作技術から脚本技術まで学んできた監督だからこそ作ることができた映画ではないか。
大泉洋。
難役を見事にこなしている。
佐々木蔵之介。
魅力ある男優である。
堺雅人。
何を考えているのか分からない男の演技をやらせたら随一。
常磐貴子。
相変わらず美しく、この映画では控え目な演技が光る。
田畑智子。
この女優、こんなにイイ女だったっけと思わせる一瞬がある。さすがだ。
見て損のない作品なので、ぜひ映画館へ足を運んでみて下さい。
きっと騙され、少しだけ……泣くと思う。
内田けんじ監督の『アフタースクール』である。
この内田けんじ監督、ある映画評論家に、「日本映画界において彼を上回る才能は、ここ10年は出てきていない」とまで言わしめている日本映画界最強の新星なのだ。
ちなみに、彼の劇場用長編デビュー作『運命じゃない人』(監督・脚本)は、2005年カンヌ映画祭・批評家週間にて4賞受賞。
●フランスの作家協会が最も優れた脚本に贈る「フランス作家協会賞」。
●高校生が選考する「最優秀ヤング批評家賞」。
●ドイツ批評家によって選考される「最優秀ドイツ批評家賞」。
●シネフィルのフランス鉄道員たちが選ぶ「鉄道賞(金のレール賞)」。
プロの批評家、一般の人を問わず支持されているのがスゴイ!
また、国内でも、ブルーリボン賞、毎日映画コンクール、キネマ旬報ベストテン、報知映画賞などで、最優秀監督賞、新人監督賞、脚本賞など8賞を受賞している。
その内田けんじ監督の待望の新作が『アフタースクール』(監督・脚本)というわけだ。
前作と同様、内田けんじ監督ならではの細部まで練りこまれた脚本、そして抜群の構成力は、今作にもしっかりと受け継がれている。
キャストも魅力ある実力派が揃った。
人は良いが頑固なまでに真面目な教師・神野に大泉洋。
他人を全く信用できずに、すぐに人を信じる神野に苛立つ探偵に佐々木蔵之介。
2人が探す二枚目エリートサラリーマン・木村に堺雅人。
中学時代のマドンナに常磐貴子。
事件の鍵を握る謎の女に田畑智子。
母校の中学で働く教師・神野。
夏休みだが、部活動のため出勤していた彼のもとに、同級生だという探偵が訪ねてくる。探偵は島崎と名乗るが、神野はなんとなくしか覚えていない。
同じクラスになったこともないし、それほど親しくなかったからだ。
探偵はやはり同級生の木村を探しているという。
神野と木村は中学時代からの親友同士。
今朝も産気づいた木村の妻を、仕事で忙しく昨夜から全くつかまらない彼の代わりに病院へと連れて行ったばかりだった。
そう探偵に告げると、今朝撮られたものだという一枚の写真を渡される。
そこには若い女と親しげにしている木村が写っていた。
ショックを受けている神野に、探偵は「木村を探すのを手伝ってほしい」という。
返事もしないうちに、探偵の強引なペースに飲まれ、神野は木村探しを手伝うことになってしまった……(『アフタースクール』のパンフレットからストーリーを引用し、構成)
この映画は、ネタバレ厳禁。
これ以上は話せない。
話すと、うっかり喋ってしまいそうになるからだ。
とにかく映画館に行って、見て欲しい。
途中までは、何だか違和感のある場面が続く。
居心地悪い感じがつきまとう。
それが、三分の二を過ぎたあたりから、快感になってくる。
そして最後にカタルシスを味わうことに……
後味も良く、見終わった後に、もう一度最初から見たくなること請け合い!
こういう映画は、日本で、日本人の監督の下で、助監督をしながら地道に学んできた監督からは絶対に生まれてこない作品のような気がする。
サンフランシスコ州立大学芸術学部映画科に入学し、映画制作技術から脚本技術まで学んできた監督だからこそ作ることができた映画ではないか。
大泉洋。
難役を見事にこなしている。
佐々木蔵之介。
魅力ある男優である。
堺雅人。
何を考えているのか分からない男の演技をやらせたら随一。
常磐貴子。
相変わらず美しく、この映画では控え目な演技が光る。
田畑智子。
この女優、こんなにイイ女だったっけと思わせる一瞬がある。さすがだ。
見て損のない作品なので、ぜひ映画館へ足を運んでみて下さい。
きっと騙され、少しだけ……泣くと思う。
「つまらないのはお前だよ・・・」のセリフがやはりお気に入りでした。
実は、bambooさんの『アフタースクール』評が出た時、かなり長めのコメントを書いていたのですが、途中で止めてしまったんです。
乾くるみの『イニシエーション・ラブ』の時のように、bambooさんを不愉快にさせるだけかもしれない……と思って。
好みの問題ということで片付ければ簡単なんですが、そうもいかなくて……。
乾くるみの『イニシエーション・ラブ』と同じく、論理的に物事を考えられるかそうでないかが、作品に対する評価の分岐点になるような気がします。
どっちが優れているとかじゃなくて、論理的に考えることが得意か、そうでないか……。
私にとっては、この『アフタースクール』は奇跡のような傑作です。
今年はまだ半年しか経っていませんが、今年見た邦画ではベスト1です。
>例えばラスト近くで堺と田畑が2人でエレベーターに乗り込むシーンを観ていて、この場面は確か中ごろで観たという記憶があるけれど、ひょっとして前日に戻ったの?
>スクーリーンの右下にデジタルが時を刻むのを確認してやはり過去のことだと納得する。
このシーンは単なる回想シーンで、まったく混乱をきたす場面ではないと思うのです。
この作品では、内田監督は、ほとんど時間軸をいじってはいない。(『運命じゃない人』では、時間軸をいじりまくってます)
だから、この場面で混乱するようでは、この映画を理解するのはかなり難しいと思ったのです。(怒らないでね)
この作品は、単なる「騙し」の映画ではなく、隠された主題を表現するための手段として「騙し」のテクニックが使われている。
ここがスゴイところです。
映画を見た後に息子さんが興奮されたように、私も興奮の坩堝でした。
パンフレットを購入し、巻末に載っていたシナリオを読んでまた興奮しました。
「なんたる傑作だ!」と。
DVDが出たら、何度でも見て、また興奮したいと思います。
ヒマ人と思わないでね!
実生活で充分身に応えていますし、pole-poleや息子らにも指摘されていますので御配慮無用。ブログへの反論コメントをお待ちしていたbambooでした。
ラスト近くを例にあげたのは、私がいかに論理的思考が不得意かを分かってもらうためでもありました。(正直に暴露したわけです)他の部分は85パーセント位は分かっているはず・・・
その手の面白さを理解できないことは、「好み」ではないということと違うのでしょうか?。映画に求めるものが違っているのかもしれません。良かったらそこを納得できるように説明してもらえれば助かります。今後役立ちそう。
>DVDが出たら、何度でも見て、また興奮したいと思います
これは私も同感です。イニシエーションは再読しようとは微塵も考えませんでしたが、アフタースクールは観るつもりですよ。ブログで触れていたように、俳優人らの演技に惹かれていますので、彼らの演技の上手さを確かめるためにも、細部まで理解しないと彼らの実力を半分しか解っていない事になりますからね。彼らも手渡された脚本を一読しても分からなかったとインタビユーにありましたし、レビューにも掲載されていました。
地図を読めない女性と本のタイトルでも使われたように論理思考が苦手な私。今pole-poleにも薦めています。長男も含めて彼らがどんな感想を持つか楽しみにしているのですが、果たして観てくれるか?
タクさん文字がうざったいぐらい面倒臭い・・・。これだけ反論下さって久しぶりに楽しい思いを味わいました
雨の水曜日ー、言い訳せずに(自身に)映画館か読みかけのアンダーリポートを読み耽れます。
原稿のお礼にとささやかななお返しを購入済みなのですが未だ送っておりません。いい加減なO型です。
お許し下さい
好みではないと云う表現よりそういった謎解きに興味を持てないと云った方が適切かもしれません。自分が不得手な部分から逃げているのか、興味がないから磨かれないのか(笑い)
読書が趣味と云えば、たいてい決まって敬遠されてきました。私にとっては違った世界に自分を誘ってくれる楽しい時間なのに、そうでない人から見ればお勉強としか思えないのですよね。堅い人物とレッテルを貼られるので敢えて云いませんが・・・。
それと同じじゃないのですか?やはり論理的思考が間違ってるのかな?自信ありません
fromいたって感情派bamboo
お言葉に甘えて、長~い解説を、bambooさんのブログの方に書かせて頂きました。
失礼があったら、お許しを――。
>原稿のお礼にとささやかななお返しを購入済みなのですが未だ送っておりません。
いえいえ、どうぞお気遣いなく。
駄文をお読み頂き、恥ずかしい限りです。