「佐賀県の山は、どの山もどうして山頂近くまで車道が通じているのですか?」と、
他県からやってきた登山者によく訊かれる。
なんと答えたらよいものかと苦慮していると、
「ようするに、県のお金が有り余っているんじゃないの?」
と皮肉られる始末。
いやはや、困ったことではある。
山頂まで、あるいは山頂直下まで車道が延びている佐賀県の山は、
背振山、天山、八幡岳、作礼山、九千部山、基山、鬼ノ鼻山、聖岳、犬山岳、金立山、鏡山、国見山、大平山、大野岳、日ノ隈山、柏岳……
と、数多い。
しかもガイドブックに載っているような主だった山のほとんどがそうだし、
背振山、九千部山、八幡岳、日ノ隈山などには電波塔、
作礼山の滑り台、
犬山岳のお城の展望台、
鬼ノ鼻山の鬼の展望台など、
山頂に人工物が多いのも佐賀県の山の特徴。(これも評判が良くない)
車道ができたせいで、昔からの登山道はほとんどが廃れてしまった。
ヤブ化したりしてほとんど通れなくなっている。
ガイドブックも山頂直下の駐車場から紹介しているものが多く、
佐賀県の山はどの山も短時間で登れる山に成り下がってしまった。
山と溪谷社の『新・分県登山ガイド40 佐賀県の山』でも、
作礼山のように中腹から登山道がある山でも、山頂直下の駐車場からしか紹介していない。
作礼山はたった20分で登れる(平行移動?)山になってしまっている。(笑)
佐賀県を代表する天山でさえ、天川駐車場か、上宮駐車場から登る人がほとんどで、15分~30分で登れる山になってしまった。
わが裏山・鬼ノ鼻山も例外ではなく、鬼ノ鼻山に登った登山者のHPやブログを見てみると、「15分で登った」「つまらなかった」という感想をよく見かける。
で、だ。
佐賀県の山に、もう一度「麓から」登り直してみようと思った。
これまでにも、
天山、作礼山、八幡岳、鬼ノ鼻山、聖岳など、
麓から登った山はけっこうある。
そういった山も含めて、これからもう一度きちんと麓から登り直してみようと思う。
GPS軌跡やコースタイムなどもブログに掲載し、
これから「麓から登ってみよう」と思っている人たち(いるのか?)に役に立つ資料になればいいな……と思っている。
麓から登ると、どんなイイことがあるか?
①低山でも山が大きく見える。
②不思議と山が美しく見える。
③低山でも山歩きがたっぷりできる。
④思いがけない植物や動物に遭遇する。
⑤つまらないと思っていた山が好きになる。
⑥山頂直下から登った時とは登頂した時の気分が段違い。達成感がある。
等々、メリットは数知れず。(ほんまかいな)
シリーズ「麓から登ろう!」の第1回目は、鬼ノ鼻山。
今日は、午後から用事があるし、遠くへは行けない。
ということで浮上したのが、わが裏山。
今頃は、鬼ノ鼻山のどこかでシュンランも咲き始めているに違いない。
(鬼ノ鼻山のシュンランは佐賀県でいちばん最初に咲くという噂があるんだよ~)
標高434.6mの山ではあるが、麓から歩くと、けっこう歩き応えもある。
我が家の玄関から登山靴を履いて歩き出すこともできるが、
今日は正面ルートとも言うべき多久聖廟からのルートを歩こうと思う。
多久聖廟には広い駐車場があるし、トイレも完備している。
8:45
多久聖廟駐車場を出発。
駐車場を出て、物産館の横を通る。
その突き当たりにトイレがある。
そこから右折。
多久聖廟の桜は見頃を迎えていた。
この道を登っていく。
車道なので、ちょっと味気ないと思われるかもしれないが、いろんな花が咲いていて退屈はしない。
9:25
天ヶ瀬ダム分岐に到着。
このまま真っ直ぐ進めば鬼ノ鼻山に至る(ヤマケイのガイドブックはこのルート)が、それでは面白くない。
この分岐を左にとり、天ヶ瀬ダムへ向かう。
両側にミカン畑を見ながら下って行く。
遠くに桜が見える辺りが天ヶ瀬ダム。
ダムの周囲には桜の木が……
こちらも満開を迎えようとしていた。
天ヶ瀬ダムから見る天山が素晴らしいのだが、今日は曇っていて遠望もイマイチ。
桜を見上げながら通り過ぎる。
天ヶ瀬ダムには見物人はほとんどいないので、桜を独り占めできるぞ~
足許には、ヒメオドリコソウの大群落が……
里山らしい風景。
写真右下から登ってきて、右折。
写真左上へと登って行く。
鬼ノ鼻山の周囲は舗装された道がほとんどなので、こうした土道は嬉しい。
鬼の展望台が見えた。
突き当たりを右折。
反対側から見た写真。
右の道から登ってきて、左の道へさらに登って行く。
真ん中の道に入らないように注意。
ここから先は、なかなか雰囲気の良い道。
途中にはベンチもある。
この道をまっすぐ行けば憩いの森駐車場に至る。
途中のここから左に登って行く。
この道標が目印だ。
左に入ってすぐのところにアセビの花が咲いていた。
有毒だけど、美しい!
すぐに、「鬼ノ鼻山~聖岳の縦走路」に飛び出す。
写真は、左下から登ってきて縦走路に出たところ。
みはらしの丘にある鬼のモニュメント。
鬼ノ鼻山山頂は、ここからすぐ。
10:49
鬼ノ鼻山山頂に到着。
珈琲を淹れて、風景を楽しむ。
霞んではいるが、爽快な気分。
山はいいな~
11:19
鬼ノ鼻山山頂を出発。
鬼の展望台へ向かう。
11:25
鬼の展望台に到着。
ベンチが新しくなっていた。
ここでも風景を楽しむ。
鬼の展望台の先にある、もうひとつの展望所へ向かう。
そこでも展望を楽しんだ後、
下山開始。
美しい林の中を抜けて行く。
憩いの森を過ぎると車道の下りになるが、桜や野草を楽しみながら歩いて行く。
天ヶ瀬ダムが見えてきた。
往路は、あの桜の下を歩いて登って行ったのだ。
12:18
天ヶ瀬ダム分岐に到着。
往路は、左から登ってきて、右の天ヶ瀬ダムの方へ下って行った。
復路は、当然のことながら左へ下って行く。
12:40
多久聖廟駐車場に到着。
約4時間の山歩きであった。
山頂直下の憩いの森駐車場からだったら30分ほどで往復できる鬼ノ鼻山であるが、麓から登ると約4時間の山歩きが楽しめるのである。
聖岳への縦走などを加えると、5~6時間のコースを組むことも可能。
低山ながら、いろいろな楽しみ方ができるのだ。
で、今日、シュンランに逢えたかというと……
咲いてました~(シュンラン立寄地は、GPS軌跡を消去)
超嬉しかったですぅ~
その他、シハイスミレや、
センボンヤリにも……
センボンヤリは、開花した花も美しいけれど、
蕾や開きかけの方が、より美しいような……
シリーズ「麓から登ろう!」の第1回目は、とても素敵な山歩きになった。
この「麓から登ろう!」は、今後、不定期に続けていければと思っている。
できれば月に1~2回は実施したいが、果たして……
さて、次は、どの山に、麓から登ろうか。
乞うご期待!
他県からやってきた登山者によく訊かれる。
なんと答えたらよいものかと苦慮していると、
「ようするに、県のお金が有り余っているんじゃないの?」
と皮肉られる始末。
いやはや、困ったことではある。
山頂まで、あるいは山頂直下まで車道が延びている佐賀県の山は、
背振山、天山、八幡岳、作礼山、九千部山、基山、鬼ノ鼻山、聖岳、犬山岳、金立山、鏡山、国見山、大平山、大野岳、日ノ隈山、柏岳……
と、数多い。
しかもガイドブックに載っているような主だった山のほとんどがそうだし、
背振山、九千部山、八幡岳、日ノ隈山などには電波塔、
作礼山の滑り台、
犬山岳のお城の展望台、
鬼ノ鼻山の鬼の展望台など、
山頂に人工物が多いのも佐賀県の山の特徴。(これも評判が良くない)
車道ができたせいで、昔からの登山道はほとんどが廃れてしまった。
ヤブ化したりしてほとんど通れなくなっている。
ガイドブックも山頂直下の駐車場から紹介しているものが多く、
佐賀県の山はどの山も短時間で登れる山に成り下がってしまった。
山と溪谷社の『新・分県登山ガイド40 佐賀県の山』でも、
作礼山のように中腹から登山道がある山でも、山頂直下の駐車場からしか紹介していない。
作礼山はたった20分で登れる(平行移動?)山になってしまっている。(笑)
佐賀県を代表する天山でさえ、天川駐車場か、上宮駐車場から登る人がほとんどで、15分~30分で登れる山になってしまった。
わが裏山・鬼ノ鼻山も例外ではなく、鬼ノ鼻山に登った登山者のHPやブログを見てみると、「15分で登った」「つまらなかった」という感想をよく見かける。
で、だ。
佐賀県の山に、もう一度「麓から」登り直してみようと思った。
これまでにも、
天山、作礼山、八幡岳、鬼ノ鼻山、聖岳など、
麓から登った山はけっこうある。
そういった山も含めて、これからもう一度きちんと麓から登り直してみようと思う。
GPS軌跡やコースタイムなどもブログに掲載し、
これから「麓から登ってみよう」と思っている人たち(いるのか?)に役に立つ資料になればいいな……と思っている。
麓から登ると、どんなイイことがあるか?
①低山でも山が大きく見える。
②不思議と山が美しく見える。
③低山でも山歩きがたっぷりできる。
④思いがけない植物や動物に遭遇する。
⑤つまらないと思っていた山が好きになる。
⑥山頂直下から登った時とは登頂した時の気分が段違い。達成感がある。
等々、メリットは数知れず。(ほんまかいな)
シリーズ「麓から登ろう!」の第1回目は、鬼ノ鼻山。
今日は、午後から用事があるし、遠くへは行けない。
ということで浮上したのが、わが裏山。
今頃は、鬼ノ鼻山のどこかでシュンランも咲き始めているに違いない。
(鬼ノ鼻山のシュンランは佐賀県でいちばん最初に咲くという噂があるんだよ~)
標高434.6mの山ではあるが、麓から歩くと、けっこう歩き応えもある。
我が家の玄関から登山靴を履いて歩き出すこともできるが、
今日は正面ルートとも言うべき多久聖廟からのルートを歩こうと思う。
多久聖廟には広い駐車場があるし、トイレも完備している。
8:45
多久聖廟駐車場を出発。
駐車場を出て、物産館の横を通る。
その突き当たりにトイレがある。
そこから右折。
多久聖廟の桜は見頃を迎えていた。
この道を登っていく。
車道なので、ちょっと味気ないと思われるかもしれないが、いろんな花が咲いていて退屈はしない。
9:25
天ヶ瀬ダム分岐に到着。
このまま真っ直ぐ進めば鬼ノ鼻山に至る(ヤマケイのガイドブックはこのルート)が、それでは面白くない。
この分岐を左にとり、天ヶ瀬ダムへ向かう。
両側にミカン畑を見ながら下って行く。
遠くに桜が見える辺りが天ヶ瀬ダム。
ダムの周囲には桜の木が……
こちらも満開を迎えようとしていた。
天ヶ瀬ダムから見る天山が素晴らしいのだが、今日は曇っていて遠望もイマイチ。
桜を見上げながら通り過ぎる。
天ヶ瀬ダムには見物人はほとんどいないので、桜を独り占めできるぞ~
足許には、ヒメオドリコソウの大群落が……
里山らしい風景。
写真右下から登ってきて、右折。
写真左上へと登って行く。
鬼ノ鼻山の周囲は舗装された道がほとんどなので、こうした土道は嬉しい。
鬼の展望台が見えた。
突き当たりを右折。
反対側から見た写真。
右の道から登ってきて、左の道へさらに登って行く。
真ん中の道に入らないように注意。
ここから先は、なかなか雰囲気の良い道。
途中にはベンチもある。
この道をまっすぐ行けば憩いの森駐車場に至る。
途中のここから左に登って行く。
この道標が目印だ。
左に入ってすぐのところにアセビの花が咲いていた。
有毒だけど、美しい!
すぐに、「鬼ノ鼻山~聖岳の縦走路」に飛び出す。
写真は、左下から登ってきて縦走路に出たところ。
みはらしの丘にある鬼のモニュメント。
鬼ノ鼻山山頂は、ここからすぐ。
10:49
鬼ノ鼻山山頂に到着。
珈琲を淹れて、風景を楽しむ。
霞んではいるが、爽快な気分。
山はいいな~
11:19
鬼ノ鼻山山頂を出発。
鬼の展望台へ向かう。
11:25
鬼の展望台に到着。
ベンチが新しくなっていた。
ここでも風景を楽しむ。
鬼の展望台の先にある、もうひとつの展望所へ向かう。
そこでも展望を楽しんだ後、
下山開始。
美しい林の中を抜けて行く。
憩いの森を過ぎると車道の下りになるが、桜や野草を楽しみながら歩いて行く。
天ヶ瀬ダムが見えてきた。
往路は、あの桜の下を歩いて登って行ったのだ。
12:18
天ヶ瀬ダム分岐に到着。
往路は、左から登ってきて、右の天ヶ瀬ダムの方へ下って行った。
復路は、当然のことながら左へ下って行く。
12:40
多久聖廟駐車場に到着。
約4時間の山歩きであった。
山頂直下の憩いの森駐車場からだったら30分ほどで往復できる鬼ノ鼻山であるが、麓から登ると約4時間の山歩きが楽しめるのである。
聖岳への縦走などを加えると、5~6時間のコースを組むことも可能。
低山ながら、いろいろな楽しみ方ができるのだ。
で、今日、シュンランに逢えたかというと……
咲いてました~(シュンラン立寄地は、GPS軌跡を消去)
超嬉しかったですぅ~
その他、シハイスミレや、
センボンヤリにも……
センボンヤリは、開花した花も美しいけれど、
蕾や開きかけの方が、より美しいような……
シリーズ「麓から登ろう!」の第1回目は、とても素敵な山歩きになった。
この「麓から登ろう!」は、今後、不定期に続けていければと思っている。
できれば月に1~2回は実施したいが、果たして……
さて、次は、どの山に、麓から登ろうか。
乞うご期待!