一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

八幡岳の秋をたずねて2011 ……里山の秋の素晴らしさを知りたかったら……

2011年10月16日 | 八幡岳・女山(船山)・眉山
待ちに待った八幡岳・秋の自然観察会の日がやってきた。
昨年の秋の観察会は、雨が降って中止になった。
用意した30人分ほどの豚汁の具材を、
平六さんは翌日からずっと一人食べ続けていたそうだ。(涙)
そんな辛い日々を平六さんにもう送らせてはならない。(笑)
10月16日(日)が絶対晴天になるよう、
私はずっとお祈りをしていた。(ほんまかいな)
その甲斐あって、今日は見事なタク日和。(爆)
午前8時半を過ぎると、
集合場所の村田英雄記念館駐車場には、続々と参加者が集まってきた。


参加者は33名。
遠く福岡県や長崎県からの参加者も……
感謝。
子供が多くて、賑やかな観察会になりそうな予感。
平六さんの挨拶と話のあと、10数台の車に分乗して、八幡岳に向かった。


一番目の観察場所に到着。
さて、どんな植物に出逢えるだろう。


イシミカワの実が美しい。


ゲンノショウコの実(右)と、
種が弾け飛んだ跡(左)。
クルッと巻いていて、カワイイ。
これだけ見ると、とてもゲンノショウコとは思えないよね。


アケビの実を、子ども達が食べていた。
でも、恐々だったような……(笑)


ベニバナボロギクも、よく見ると美しい。


ミゾソバもね。


ツリフネソウは盛りを過ぎて、少なくなっていた。


ミズタマソウは、水滴を身に纏い、本当の水玉になっていた。


所々に車を駐め、花を探す。


キバナアキギリは天山より八幡岳の方が断然多い。


シンミズヒキ。
ミズヒキの葉の表面にある黒い斑紋が、シンミズヒキにはない。
花序は節間が狭く、ミズヒキに比べて花が密集する。
和名は「真水引」ではなく、「新水引」。
新型のミズヒキとの意味らしい。


八幡岳にもアケボノソウはたくさん咲いている。


蕨野の棚田の展望所に到着。


棚田の一部がハート型に見える場所に佇む。
手前の紅い印の位置から見ると、良いらしい。


皆さん、ここから覗いてました。
幸せになれるかな?(笑)


池高原に到着。
豚汁の準備をしつつ、周辺を散策。
おっ、タヌキマメだ。
ミーちゃん、大喜び。(笑)


リンドウも咲いてます。


ヒナギキョウがカワイイ。


コキンバイザサを発見!
嬉しい~


さて、ランチタイム。


豚汁、美味しかった~


大鍋で50人分作った豚汁。


完食でッす!


私は、今回も、「沢山(タクさん)ホットサンド」を作った。
※「沢山(タクさん)ホットサンド」とは、
  タクさんが、
  沢や山で作る、
  たくさん食べたくなる美味しいホットサンド……という意味。(笑)


20食分しか用意していなかったので、
子供と、初参加の人に食べてもらった。


子ども達には特に大好評で、
みんな「美味しい~」と言って食べてくれた。
写真右の女の子は、食べ終わっても紙皿を持ったまま、
私の傍を離れようとしない。
「もうひとつ食べる?」
と訊くと、コクンと頷く。
そういうことをもう一度繰り返し、
結局、この女の子はホットサンドを3個完食。
この次は、もっとたくさん用意してくるからね。


ランチの後は、途中で摘んできた野草の葉を並べ、
葉の形、葉縁の形、葉のつき方などを調べる。


平六さんが作成した資料に基づき、意見交換。
「おっ、観察会らしくなったね~」
と誰かがひやかす。
「今日は観察会だったんだね。豚汁を食べる会じゃなかったんだ」
と誰かが突っ込む。
ドッと笑いがおこる。


最後に全員で記念写真。
今回も素晴らしい観察会だった。
平六さん、そして参加して下さった皆さん、
ありがとうございました。


解散後、このまま帰るのはモッタイナイので、
お母ちゃん、ミーちゃん、サブロウさん、サリーさん、タクの5名で、
山頂へ向かう。


山頂周辺を散策。
ナギナタコウジュが咲いている。


こんなにたくさん。
天山では年々減少している感じなので、
八幡岳にこれだけ咲いていると嬉しい。


シラヤマギクではなくシロヨメナ。
キク科の花は難しい。


ジンジソウもたくさん咲いている。


本当に面白い花の形をしているよ。


おっ、センブリだ。


八幡岳のセンブリは、天山のものに比べ、より繊細な感じがする。


この後、サブロウさんがナメラダイモンジソウが咲く登吾留山へ案内して下さった。
スゴイ群落だ。


ジンジソウはよく見るが、ダイモンジソウはなかなかお目にかかれない。
本当に「大」文字の形をしているね。(笑)


ナメラダイモンジソウとダイモンジソウとの違いは、
ナメラダイモンジソウは、葉に深く切れ込みが入って掌状をしているとか。


素晴らしき秘密の花園。
サブロウさん、ありがとうございました。


今日は、たくさんの花々に逢うことができた。
しかし、ブログで紹介したのは、ほんの一部。
全部の花を知りたかったら、やはり観察会に参加するしかない。
それには、もはや、
来年5月の「八幡岳の春をさがして2012」まで待たなければならない。(嗚呼!)
春の花々と、
春菜の天ぷらが(もしかしたら「沢山(タクさん)ホットサンド」も)、
あなたを待っている……
来春、ぜひ、お会いしましょう!

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