一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

南アルプスひとり旅(北岳・仙丈ケ岳)⑤ ……雷鳥と花と大展望の仙丈ケ岳……

2017年07月13日 | 南アルプス(北岳・仙丈ケ岳)単独行


7月6日(木)part1

早朝、「北沢峠 こもれび山荘」を出発。


仙丈ケ岳へ向けて、ここから登り始める。


シラビソの林が美しい。


4合目を過ぎた辺りで、前方に人影を発見。


昨日「北沢峠 こもれび山荘」で知り合った82歳のスーパーおじいさんだ。
身長184cmで、
80代になってもなお一人でアルプスを登られているカッコイイおじいさんだ。
スキーのインストラクターの資格を持ち、
海外の山やスキー場へも度々出掛けるとのこと。
パソコンも自在に使いこなし、
海外の友人ともメールでやりとりしているそうだ。
ただ体力は年々落ちてきているので、
仙丈ケ岳山頂まで4時間のルートを、
1.5倍の6時間をかけて登るそうで、
今朝4時に真っ先に出発された。
この日は、山頂直下の仙丈小屋に泊まり、
明日の御来光を楽しみにしているそうだ。
4時40分頃に出発した私であったが、
4合目過ぎでようやく追いついた。
「私はゆっくり行きますので、お先にどうぞ」
と言われたので、
追い抜いてから、振り返り、パチリ。
私もできることなら、
80歳を過ぎてもこうしてアルプスを一人で登ることのできる人間でありたい。


樹間から北岳を見ながら高度を上げていく。


5合目(大滝ノ頭)に到着。
帰路は、ここからトラバース道を通って、馬ノ背ヒュッテへ行く予定。


6合目を過ぎると、視界が開けてきた。


キバナシャクナゲや、


ショウジョウバカマや、


コイワカガミなどがたくさん咲いている。


残雪の向うに、北岳が美しい姿を見せている。


小仙丈ケ岳が見えてきた。


小仙丈ケ岳山頂(2864m)に到着。
背後で、甲斐駒ケ岳が存在感を示している。


そして、前方には、仙丈ケ岳が待ち構えている。


南側には、北岳や間ノ岳。


北西の雲海の向うには、


北アルプス、


乗鞍岳、


中央アルプスの山々が見えた。


女性2人が登ってきたので、場所を譲りたいと思い、
小仙丈ケ岳を出発。
仙丈ケ岳が段々と近づいてくる。


北岳と間ノ岳も存在感が大きくなってくる。


振り返ると、小仙丈ケ岳が小さくなっていく。


ズーム。
先程の女性2人が、山頂で寛いでおられるようだ。


ミネズオウや、


イワウメや、


オヤマノエンドウなどを見ながら登って行く。


右下に、今夜泊まることになる馬ノ背ヒュッテが見えた。


仙丈ケ岳が一層格好良くなってくる。


ここから見る北岳はピラミダルで男前だ。


ゆっくり登って行く。


大仙丈沢カールと北岳が重なってきた、


右側には、仙丈小屋が見えてきた。


仙丈藪沢カールも姿を現す。


後方から雛鳥の鳴き声が聞こえたので、振り向くと、
なんとライチョウの親子が……


雛鳥は5羽ほどいたが、写真には3羽が写っている。


いいね~


そこで、望遠の利くもう一台のカメラをザックから取り出し、パチリ。
ライチョウにも逢うことができて嬉しかった。


もうすぐ山頂。


着いた~


背負ってきたカカポくんをパチリ。


仙丈ケ岳(3033m)は、二等三角点だ。


三角点の彼方には、雲海が広がる。


そして、360度の展望を楽しむ。






山頂に人がいなくなったので、
セルフタイマーでパチリ。


この後、大仙丈ケ岳へ向かう。


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