一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

海抜0mから登る「蛇焼山」(平戸市田平町) ……今年の干支の山に登る……

2013年01月13日 | 海抜0mから登る蛇焼山
『山と溪谷』の3013年1月号を読んでいたら、
【今年登らないと意味がない! 2013年の山&“蛇”の山】
という頁があり、
今年の干支は「巳・蛇」なので、 
全国の2万5千分1地形図に載っている山名の中から、
「巳・蛇」のつく山(26山)をリストアップしてあった。

辰巳山(たつみやま)(1150.8m)福島県只見町、南郷村
寅巳山(とらみやま)(445.8m)栃木県宇都宮市
女蛇山(めじゃさん)(134.2m)青森県青森市
蛇石山(じゃいしやま)(524m)岩手県種市町大野村
蛇山(へびやま)(750.9m)岩手県住田町
蛇田山(へびたやま)(85.3m)宮城県金成町
蛇ケ岳(じゃがたけ)(1400m)仙台市大和町
蛇台番山(じゃだいばんざん)(366m)宮城県仙台市
蛇崩山(じゃくずれやま)(369.2m)福島県喜多方市
蛇骨岳(じゃこつだけ)(2366m)群馬県嬬恋村・長野県小諸市
蛇ケ岳(じゃがたけ)(1229m)群馬県榛名町・伊香保町
蛇崩山(じゃくずれやま)(530.4m)新潟県関川村
蛇脱山(じゃぬけやま)(435m)新潟県上川村
三蛇山(さんじゃやま)(372m)石川県輪島市
新蛇抜山(しんじゃぬけやま)(2667m)長野県長谷村・静岡県静岡市
蛇峠山(じゃとうげやま)(1663.9m)長野県阿南町
五蛇池山(ごじゃいけやま・)(1147.6m)岐阜県藤橋村・坂内村
大蛇峰(だいじゃみね)(687.1m)三重県熊野市
蛇谷ケ峰(じゃたにがみね)(901.7m)滋賀県高島町・朽木村
蛇崩山(だぐえざん)(1172m)奈良県十津川村
蛇山(へびやま)(293m)島根県八雲村
蛇円山(じゃえんざん)(545.8m)広島県福山市
蛇峰山(だぼうざん)(438m)広島県大柿町
幡蛇森(ばんだがもり)(769.3m)高知県須崎市
蛇焼山(へびやきやま)(154.2m)長崎県田平町
蛇ノ尾(じゃのお)(754.3m)熊本県阿蘇町


「蛇」の名がつく山なので、
こうしてズラっと並べてみると、
壮観というか、
気味悪いというか……(笑)
私の家から近い山は……と探してみると、
長崎県平戸市田平町の「蛇焼山」があった。
(ちなみに黒髪山系にも「蛇焼山」があるが、こちらは2万5千分1地形図に記載がない)
田平町なら、佐世保に行くときに、少し遠回りになるが、行けないことはない。
で、今日、行ってきた。

黒髪山系の「蛇焼山」には何度も登っているが、
平戸市田平町の「蛇焼山」は、その存在すら知らなかった。(お恥ずかしい)
ネットで検索してみると、ほとんど登られていない山のようで、
CJNさんのレポのみがヒットした。
「さすがCJNさん!」
CJNさんのレポによると、車道から山頂までは5分とのこと。
これではあまりに短すぎるので、
(幸い海に近い山なので)私は海抜0メートルから登ることにした。


深月という小さな港に到着。
映画『あなたへ』のロケ地であった平戸の薄香(うすか)という港にちょっと似ている。


石段があったので、ここで海水に登山靴を浸すことにする。


今日は、私の持っている中で一番古い登山靴で登る。


ここから左へ。


鳥居の横を通る。


蛇のように蛇行する坂道をゆっくり登って行く。


少し登って深月の港を眺める。
沖には大きな船も見える。


山の林道を歩いている感じ。


海のすぐ傍の道とは思えないほど、なかなかの雰囲気。


登りつめると、もうひとつの道にぶつかるので、ここを左へ。


菜の花が美しい。


「蛇焼山」が見えてきた。


右に入る広い道の先には、牛舎がある。
「蛇焼山」のとりつき点は、この道の少し先にある。


牛舎を右に見ながら通り過ぎ、


ほんの少し歩いた地点に、入口がある。
わかるかな~(笑)


ここから入り、向こう側から見ると、こんな感じ。


中へ入ると、ちゃんと道があるが、


かなり荒れている。


この竹藪は、距離は短いが、道が判然としない。


竹藪を抜けると、雰囲気の好い道に変わる。


ちょっと意外。


山頂が見えてきた。


深月の港から、ゆっくり歩いて40分ほどで山頂に到着。
山頂には、三角点と、「蛇神様」が祀られているらしい石積みがあった。




三角点は、三等三角点。


山名が書かれたプレートはないかと探すと、
個人が取り付けたと思われる小さなプレートを見つけた。


帰りは、登りで見つけたショートカットの道などを利用して下った。


港が見えてきた。


復路は、下りだったので、約30分で到着。
ささやかながら、海抜0mから登る「蛇焼山」達成!




せっかく田平町まで来たのだから、
これで終わるのはモッタイナイ。
近くに田平天主堂があるので、見学に行くことにする。


平戸島と九州本土とを隔てる平戸瀬戸を西望する丘の上に、
大正6年(1917)10月に建造された天主堂で、
設計・施工は、教会建築の名匠、故・鉄川与助。


正面には「ルルドの聖母」像があった。




会堂より一層高い鐘塔のうえには、
鉄川建築の特徴である八角形ドームが、
まるで帽子をかぶっているように見えて可愛らしく見える。




多くの煉瓦造教会を手掛けた与助氏の作品としては最後の煉瓦造のものだそうで、
技法・意匠ともに秀逸を極めたものとして評価が高い。


様々な手法を駆使した煉瓦の積み方、
色の異なる煉瓦を規則的に配置するなど、
とにかく美しく、素晴らしいの一言。
平戸周辺に来たら、一度は見ておきたい建造物である。


お腹が空いたので、
道の駅「昆虫の里たびら」(カブトムシがデカイ!)の近くにある


「峠の茶屋」という店に行った。


この店、メニューがない。(笑)


作っているのは、ただ「ちゃんぽん」のみ。
「ちゃんぽん」に、玉子とみかんと漬物・梅干しが付いて、700円。
家庭的な味。
別に「ごはん」(50円かな?)を頼むことができる。


ファンが多いとのことで、
麺かスープがなくなり次第、終了するようだ。
地味な店なので「ほんまかいな?」と思ったが、
ネット検索すると、どうやら本当のようだ。
もし行くなら、早めに(昼前に)ね。

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