一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

多良山系……春の小さな花たち……

2008年03月27日 | 多良山系
今日は午後から天気が崩れるとのことだったので、午前中に山に登ることにした。
最近、多良山系の常連さんたちのHPやブログに、春の小さな花たちの写真がたくさん載っている。
私自身、どれも実際には見たことがない花ばかりなので、それを見に行くことにした。
今回は、花の観察が目的なので、山頂は目指さず、花が見られそうな道を歩くことにした。
黒木~ウナギテ沢~中山越~中山キャンプ場・多良岳分岐~金泉寺~西野越~黒木。
このコースなら、雨が降り出す前に下山できるだろう。

8:10
黒木登山口駐車場から出発。
朝は、晴れていて、経ヶ岳もよく見えた。
午後から雨が降るなんて信じられない――と思える程の好い天気。


八丁谷林道を歩き、ここからウナギテ沢に入る。


ウナギテ沢ルートは、自然いっぱいの楽しいコース。
沢の音、鳥の声に包まれ、気持ちイイ。


足許にタチツボスミレが……
ハート形の葉がチャーミン・グゥ~(エドはるみ調♪)


水場で喉を潤す。
多良の天然水!


黒木から約1時間で中山越到着。


多良岳方面に歩き出す。
この縦走路には、美しい場所がたくさんある。


ユリワサビを発見!
小さい花なので、写真撮影に苦労する。


ついに、ホソバナコバイモを見つける。
と言っても、いろんな人のヒント、アドバイスを受けての発見。
皆さんに感謝。
それにしても小さくて可愛い!
場所を知らなかったら、絶対に見つけられないと思った。
春の花はどうしてこんなに小さな花ばかりなんだろう?


ハルトラノオも見っけ!
この花も小さい。
花を踏まないように気をつけながら、地面に這いつくばるようにして写真を撮る。
うまく撮れているか心配になる。
デジカメの小さなモニター画面では、うまく撮れているかどうか判断しにくいのだ。


ホソバナコバイモとハルトラノオの共演、いや競演かな?
しばし、見惚れる!
今日、登ってきて、本当に良かった……と思う。
幸福感で満たされる。


10:35
金泉寺着。
ここで食事にしようと思ったが、雨が降りそうな空模様に――
朝はあんなに晴れていたのに、もう――
食事は諦めて、下山開始。
西野越を過ぎたあたりから、雨が降ってくる。
雨が降るのが早過ぎるじゃないか!
と、天気予報をちょっと恨む。
小雨なので、レインウェアは着用せず、少し急ぎ足で歩く。
雨に濡れると、植物は生気を蘇らせる。
タチネコノメソウも、なんだかイキイキしている。


林道まで下りてくると、本降りになってきた。
ザックから折り畳み傘を出す。
林道では、レインウェアより傘の方が快適!
金泉寺から50分ほどで黒木の駐車場に着いた。
雨が降っているので、経ヶ岳は見えないかと思ったが、どうにか見ることができた。


帰路、車を運転しながら、あの場所で今、雨に濡れているであろう小さな花たちのことを思った。
胸がキュンとなった。

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4 コメント

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胸キュン (そよかぜ)
2008-03-27 19:41:36
その気持ちよ~くわかります。
良かったですね、出会えて。
決して豪華ではない小さな山の花たちですが、
あそこに咲いていると思うだけで、嬉しくなります。
わざわざ出かけた甲斐がありましたね。
春の小さな妖精たちに出会う山旅はこれからも続きますね。
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ありがとうございます。 (タク)
2008-03-27 21:23:15
そよかぜさんへ
ホソバナコバイモ、ハルトラノオなど、やっと見ることができました。
そよかぜさんのアドバイスがなかったら、見ることはできなかったと思います。
ありがとうございました。
今日は平日で、天気も良くなかったので、山では誰にも会いませんでした。
おかげで、じっくり花と対面できました。
白髭さんのCDによると、多良山系には、まだまだビックリするような植物(花)が存在するとのこと。
ヤマシャクヤクやウスキキヌガサタケなども多良山系にあるなんて信じられません。
遠くに出かけなくても、多良山系で見ることができるって、本当にスゴイ!
多良山系の奥深さに感心しきりです。
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お宝山 (そよかぜ)
2008-03-27 21:52:23
本当に多良山系は素晴しいです。
でも、そっと見て、そっと見守って欲しい花たちでもありますね。

これからも、様々な花たちが登山道にも咲きますが、
一つ一つが本当にいとおしいですね。
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楽しみがいっぱい! (タク)
2008-03-28 05:54:26
そよかぜさんへ

多良山系には、私がまだ歩いていないルート(ルートと呼べないものまで含めて)がたくさんあります。
そこを歩くのも楽しみだし、どんな植物に逢えるかも楽しみ。
これからまだ楽しみがどっさり控えているというのが嬉しい。
音楽や文学も好きなのですが、クラシック音楽の森や、世界文学の森の前に佇んでいる感じと同じような期待感があります。
この森は、どこまで続いているんだろうというような……
それに、それぞれの季節ごとに、一年中楽しめるのもイイですね。
本当にありがたいことです。
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