一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

金山・西山 ……あなた達に出逢えて本当に良かった……

2009年12月06日 | 背振山系
福岡の肉まんさんのお誘いで、山歩きをしてきた。
三瀬峠より金山に登り、金山からブナ林を経て西山へ。
西山から坊主川沿いに下り、千石の郷に至るという魅力的なルートだ。
金山へ至る縦走路は何度か歩いているが、西山へはまだ行ったことがなかった。
期待に胸を膨らませながら集合場所に向かった。
参加したのは、
【福岡組】肉まんさん、S・TAROUさん、風来坊さん、
【長崎組】そよかぜさん、クラッカーさん、
【佐賀組】テツさん、+3Kさん、kazuさん、タク、
の9名。
朝7時に、福岡側の石釜にある鳥飼豆腐店駐車場に、福岡組と佐賀組が集合。
千石の郷に2台の車をデポし、三瀬峠に移動。
すでに到着していた長崎組と合流した。


7:46
三瀬峠を出発。
曇り空の下、美しい登山道を登っていく。
落ち葉のクッションが気持ち良い。


8:13
三瀬山通過。

8:31
城ノ山通過。

8:38
展望の良い場所で、金山を仰ぎ見る。
美しい形の山である。


曇りの天気ではあったが、時折木々の間から陽が差してきた。


12月ともなると、さすがに山には花がなかったが、縦走路には3輪の花が咲いていた。
背後から、「3輪の花」という表現に抗議する「濡れ落ち葉」たちの声が……(笑)


9:14
「日本庭園」と呼ばれている美しい場所に到着。


小さな沢があり、心が和む。


自然が創り出した美に陶酔。


9:35
金山山頂に到着。


S・TAROUさん提供写真バージョン


金山山頂からは、ブナ林を歩く。


ブナは、やはり、圧倒的な存在感がある。


他の木にはない何かがある。
ただ見ているだけで嬉しくなる。



ですよね~


なんと素晴らしい縦走路だろう。


ダリの絵を思わせる面白い形をした木を発見。


10:18
金山の絶景ポイントにて撮影。
葉を落としたブナ林の向こうに、美しい形をした金山が見える。


10:26
展望岩にて風景を楽しんでいると、天からスポットライトを浴びたように輝いている場所を見つけた。
その場所だけが銀色に輝いている。


神秘的という表現がぴったりの、束の間の体験だった。


10:43
西山分岐点にて昼食。
落ち葉の絨毯に座り、楽しいランチ。


11:16
西山に向けて出発


ここからは、私にとっては未知のルート。
なんだかワクワクする。


面白いことに、この西山へ向かう道には常緑樹が多く見られた。
裸木の多い、冬枯れの趣のある縦走路とは違い、この道は色彩も豊かだった。



苔むした石と自然林。


葉を落とした木々ばかり見てきたので、緑の葉が眩しい。


11:51
西山山頂に到着。
小さな標識と、面白い形をした四等三角点があった。



西山山頂から、来た道をしばらく戻り、坊主川沿いに下る。
木漏れ日が美しい。


途中の分岐点で記念撮影。


セルフタイマーで撮ったのだが、同じく隣でセルフタイマーで撮影していたS・TAROUさんのカメラを私が倒してしまい、みんなが笑い転げた時の写真。
そよかぜさん、テツさん、笑い過ぎ。
クラッカーさん、おちゃめ。


S・TAROUさん提供写真バージョン


ここから先も、新緑ような美しい葉の色に驚き、


得も言われぬ美しい紅葉に見惚れ、


何度も足を止める。


そして、小さな滝に出逢った。
なんという水の美しさ。


そしてなんという滝の可愛らしさ。


この小さな滝がある場所は、今日、歩いたルートでは、私の一番のお気に入りの場所になった。
ここにずっと居たいと思った。
いつかここで、一日中、本でも読みながら、或いは昼寝をしながら、ゆっくりとした時間を過ごせたら……こんな贅沢は他にはないだろう……そう思った。


いつか、また、みんなでここに来ようね。


「私の好きな場所」は離れがたかったが、ここから先も魅力的な場所がずっと続いた。
ヤマメの棲む美しい沢、


苔むした岩、


ブランコのある滝、


そして、坊主ヶ滝。


何気ないこんな風景にも、心震えた。


14:32
千石の郷に到着。
素晴らしいトレッキングが終わった。
快い疲れと、大いなる満足感。
山と離れる寂しさと、美しい場所を知った喜び。
様々な想いを胸に抱きながら、山の旅を終えた。


デポしておいた車に乗り、千石の郷から三瀬峠に戻る途中で、肉まんさんお奨めの「曲淵うどん」に寄った。
風来坊さんは、けんちんうどん。
他の8人はゴボウ天うどん。
けんちんうどんだけが、先に出てきた。
好い匂いが漂う。
ジッと風来坊さんのけんちんうどんを見つめるkazuさん。
視線に耐えきれず、
「kazuさん、食べますか?」
と風来坊さん。
「いいんですか~」
と風来坊さんのうどんに手を出すkazuさん。
(kazuさんの嬉しそうな顔)



私のゴボウ天うどんも到着。
とても美味しく頂きました。


帰りには、肉まんさんと風来坊さんからお土産まで頂き、恐縮至極。
本当に楽しい一日でした。
肉まんさん、極上のルート、とても素晴らしかったです。
ご招待、ありがとうございました。
西山ルート、今度は春の花が咲く頃にでも歩きたいです。
そして、あの「私の好きな場所」へも……

同じ時代を生きながら、一人の人間が出逢うことができるのは、ほんの僅かな人々。
日々、無数の人とすれ違いながら、そのほとんどの人々とは挨拶すらすることがない。
ならば、人生の不思議さ、面白さは、人と人の出逢いにあると言い切っていいのかもしれない。
今日、「山が好き」という縁だけで9人の仲間が集い、山を歩いた。
そして、極上の一日を過ごした。
肉まんさん、S・TAROUさん、風来坊さん、そよかぜさん、クラッカーさん、テツさん、+3Kさん、kazuさん……
私は、あなた達に出逢えて本当に良かった。
ありがとう!
そして、これからも、よろしく!

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