「井原山にニリンソウが咲いたら案内して欲しい」
nodokaさんとkazuさんから、そう頼まれていた。
2週間前の3月22日に井原山に行った時、ニリンソウが咲き始めていたので、「そろそろですよ」とお知らせした。
すると、
「4月5日(日)にお願いします」
との連絡があった。
4月5日なら、ニリンソウもピークを迎えているだろう。
私は承諾の返事をした。
ちょっと心配だったのは、ニリンソウ以外の花が咲いているかどうか……ということだった。
4月5日だったら、もうホソバナコバイモの花は終わっているかもしれない。
4月5日だったら、イチリンソウはまだ咲いていないのではないか?
もうひとつの心配は、天気だ。
週間予報では、降水確率40%の曇り。
日が差さないと開かない花もあるので、なんとか晴れてくれないかと思った。
日頃の行いが良いnodokaさん、
悪運の強いkazuさん、
二人の運を合わせれば、イチリンソウとニリンソウとホソバナコバイモを同時に見ることができるかもしれない。
曇天を晴天に変えることができるかもしれない。
私は二人の運に賭けることにした。
そして今日(4月5日)を迎えた。
私の考えたスケジュールは、
佐賀県側の新村登山口から登り、新村分岐を経て、水無ルートに出る。
水無登山口まで下り、そこからゆっくり花を観賞しながら井原山山頂を目指す……というもの。
これならわざわざ三瀬トンネルを越えて福岡県側に行かなくても、花の多い水無ルートをたっぷり楽しめる。
ツクシショウジョウバカマの咲き乱れる新村登山口を出発。
最初に背丈ほどもあるスズタケの生い茂る場所がある。
ここをヤブこぎのようにして抜けると、そこから踏み跡が続いている。
倒木などがある荒れた杉の植林帯を進む。
沢を何度か横切り、高度を上げていくと、やがて三瀬峠からのルートにぶつかる。
ここが新村分岐である。
三瀬峠からのルートを横切り、直進し、谷に入る。
涸れ沢のようなガレ場を、イワボタンを写真に撮ったりしながら、下って行く。
ニリンソウの群落もあるが、花が開いていない。
とにかく水無ルートに出ようということで、先を急ぐ。
水無ルートに出ると、右折し、水無登山口に行った。
ここで小休止し、気持ちも新たに水無登山口から登り始める。
まず逢えたのはコチャルメルソウ。
次に逢えたのは、kazuさんが逢いたいと言っていたシロバナネコノメソウ。
勿論、コガネネコノメソウにも逢えた。
ヤマエンゴサク。
ヤマエンゴサクに似た、ジロボウエンゴサク。
そして、お目当てのニリンソウ。
今まさにピークを迎えていた。
この純白の清楚さに惹かれる。
初めて見る憧れの花・ニリンソウを激写するnodokaさん。
おっ、これはイチリンソウではないですか!
開花しているイチリンソウを探してみると……
ありました!
完全に開いた花もイイけれど、このくらい開いている花もイイですね~
やや薄い黄緑色がかった花弁が、得も言われぬ美しさ!
おっと、kazuさん、何してるの?
ホソバナコバイモを撮っているところでした。
諦めていたホソバナコバイモだったが、幸運にもいくつかの花を見ることができた。
その他、ヤマルリソウ、
エイザンスミレ、
ナガバノスミレサイシン、
シハイスミレなど多くの花を見ることができた。
オオキツネノカミソリの群生地では、緑色の葉が、登山道の両側を埋め尽くしている。
ここまではまさに天国。
ここから先は、地獄の急登。
急登が約30分続く。
しかし、苦しい急登をクリアすると、山頂では素晴らしい展望が待っている。
記念写真では、二人が私をからかって「招き猫」のポーズをするので、私は「招き猫」と言われないように、高く手を挙げた。
「だ、だ、だ、誰が招き猫やねん!」
(もう勘弁して~)
このあと、軽く昼食を食べ、下山した。
本当は、下山後、kazuさんのたっての願いで「カフェのっち」に行くことになっていた。
しかし、井原山での花観賞に時間がかかり、次の予定地・帯隈山のエヒメアヤメ観賞に行く時間が遅くなりそうなので、「カフェのっち」は次の機会に……ということで、帯隈山に向かった。
帯隈山は標高175mのこんな山。
エヒメアヤメの群生地に向かって歩いていたら、フデリンドウを見つけた。
私にとっては、今年初めてのフデリンドウ。
帯隈山は、天然記念物のエヒメアヤメの自生南限地帯。
各地で絶滅したこの植物を、ここ久保泉の人たちは、昔からずっと大切に守ってきたのだ。
(4月4日(土)から4月12日(日)まで「えひめあやめまつり」が行われており、ボランティアによるガイド、農産物販売、地元の名水を使ったお茶の提供などがあります)
写真で見ると、大きく見えるかもしれないが、エヒメアヤメは高さが10cmくらいしかない。
本当に小さな花だ。
エヒメアヤメの古名は「誰故草(たれゆえそう)」。
昔、勅撰玉葉和歌集(1312年)の撰者であった大納言藤原為兼が、たまたまこの花が所狭しと咲き乱れた山ふところを訪れたとき、「人けのないこんな谷あいに、誰れ故にかくも麗しい色の可憐な花が咲くのだろうか」と何度も口ずさまれ、褒めそやした。
以来、この花を「誰故草」と呼ぶようになったとか。
kazuさん、ロープより中に入ったらダメですよ~
ここでは、エヒメアヤメだけではなく、バイカイカリソウも見ることができた。
この花も、小さくて可愛い。
花の形がユニーク。
イチリンソウ、ニリンソウ、ホソバナコバイモ、エヒメアヤメ……その他、今日は多くの花に出逢った。
このブログに写真を載せることができなかった花も数多い。
最後の最後に、バイカイカリソウにも出逢えて、幸せ一杯!
今日は、私は案内役だったのだが、私がいちばん楽しませてもらったような気がする。
今日も「一日の王」になれました~
nodokaさん、kazuさん、ありがとう!
nodokaさんとkazuさんから、そう頼まれていた。
2週間前の3月22日に井原山に行った時、ニリンソウが咲き始めていたので、「そろそろですよ」とお知らせした。
すると、
「4月5日(日)にお願いします」
との連絡があった。
4月5日なら、ニリンソウもピークを迎えているだろう。
私は承諾の返事をした。
ちょっと心配だったのは、ニリンソウ以外の花が咲いているかどうか……ということだった。
4月5日だったら、もうホソバナコバイモの花は終わっているかもしれない。
4月5日だったら、イチリンソウはまだ咲いていないのではないか?
もうひとつの心配は、天気だ。
週間予報では、降水確率40%の曇り。
日が差さないと開かない花もあるので、なんとか晴れてくれないかと思った。
日頃の行いが良いnodokaさん、
悪運の強いkazuさん、
二人の運を合わせれば、イチリンソウとニリンソウとホソバナコバイモを同時に見ることができるかもしれない。
曇天を晴天に変えることができるかもしれない。
私は二人の運に賭けることにした。
そして今日(4月5日)を迎えた。
私の考えたスケジュールは、
佐賀県側の新村登山口から登り、新村分岐を経て、水無ルートに出る。
水無登山口まで下り、そこからゆっくり花を観賞しながら井原山山頂を目指す……というもの。
これならわざわざ三瀬トンネルを越えて福岡県側に行かなくても、花の多い水無ルートをたっぷり楽しめる。
ツクシショウジョウバカマの咲き乱れる新村登山口を出発。
最初に背丈ほどもあるスズタケの生い茂る場所がある。
ここをヤブこぎのようにして抜けると、そこから踏み跡が続いている。
倒木などがある荒れた杉の植林帯を進む。
沢を何度か横切り、高度を上げていくと、やがて三瀬峠からのルートにぶつかる。
ここが新村分岐である。
三瀬峠からのルートを横切り、直進し、谷に入る。
涸れ沢のようなガレ場を、イワボタンを写真に撮ったりしながら、下って行く。
ニリンソウの群落もあるが、花が開いていない。
とにかく水無ルートに出ようということで、先を急ぐ。
水無ルートに出ると、右折し、水無登山口に行った。
ここで小休止し、気持ちも新たに水無登山口から登り始める。
まず逢えたのはコチャルメルソウ。
次に逢えたのは、kazuさんが逢いたいと言っていたシロバナネコノメソウ。
勿論、コガネネコノメソウにも逢えた。
ヤマエンゴサク。
ヤマエンゴサクに似た、ジロボウエンゴサク。
そして、お目当てのニリンソウ。
今まさにピークを迎えていた。
この純白の清楚さに惹かれる。
初めて見る憧れの花・ニリンソウを激写するnodokaさん。
おっ、これはイチリンソウではないですか!
開花しているイチリンソウを探してみると……
ありました!
完全に開いた花もイイけれど、このくらい開いている花もイイですね~
やや薄い黄緑色がかった花弁が、得も言われぬ美しさ!
おっと、kazuさん、何してるの?
ホソバナコバイモを撮っているところでした。
諦めていたホソバナコバイモだったが、幸運にもいくつかの花を見ることができた。
その他、ヤマルリソウ、
エイザンスミレ、
ナガバノスミレサイシン、
シハイスミレなど多くの花を見ることができた。
オオキツネノカミソリの群生地では、緑色の葉が、登山道の両側を埋め尽くしている。
ここまではまさに天国。
ここから先は、地獄の急登。
急登が約30分続く。
しかし、苦しい急登をクリアすると、山頂では素晴らしい展望が待っている。
記念写真では、二人が私をからかって「招き猫」のポーズをするので、私は「招き猫」と言われないように、高く手を挙げた。
「だ、だ、だ、誰が招き猫やねん!」
(もう勘弁して~)
このあと、軽く昼食を食べ、下山した。
本当は、下山後、kazuさんのたっての願いで「カフェのっち」に行くことになっていた。
しかし、井原山での花観賞に時間がかかり、次の予定地・帯隈山のエヒメアヤメ観賞に行く時間が遅くなりそうなので、「カフェのっち」は次の機会に……ということで、帯隈山に向かった。
帯隈山は標高175mのこんな山。
エヒメアヤメの群生地に向かって歩いていたら、フデリンドウを見つけた。
私にとっては、今年初めてのフデリンドウ。
帯隈山は、天然記念物のエヒメアヤメの自生南限地帯。
各地で絶滅したこの植物を、ここ久保泉の人たちは、昔からずっと大切に守ってきたのだ。
(4月4日(土)から4月12日(日)まで「えひめあやめまつり」が行われており、ボランティアによるガイド、農産物販売、地元の名水を使ったお茶の提供などがあります)
写真で見ると、大きく見えるかもしれないが、エヒメアヤメは高さが10cmくらいしかない。
本当に小さな花だ。
エヒメアヤメの古名は「誰故草(たれゆえそう)」。
昔、勅撰玉葉和歌集(1312年)の撰者であった大納言藤原為兼が、たまたまこの花が所狭しと咲き乱れた山ふところを訪れたとき、「人けのないこんな谷あいに、誰れ故にかくも麗しい色の可憐な花が咲くのだろうか」と何度も口ずさまれ、褒めそやした。
以来、この花を「誰故草」と呼ぶようになったとか。
kazuさん、ロープより中に入ったらダメですよ~
ここでは、エヒメアヤメだけではなく、バイカイカリソウも見ることができた。
この花も、小さくて可愛い。
花の形がユニーク。
イチリンソウ、ニリンソウ、ホソバナコバイモ、エヒメアヤメ……その他、今日は多くの花に出逢った。
このブログに写真を載せることができなかった花も数多い。
最後の最後に、バイカイカリソウにも出逢えて、幸せ一杯!
今日は、私は案内役だったのだが、私がいちばん楽しませてもらったような気がする。
今日も「一日の王」になれました~
nodokaさん、kazuさん、ありがとう!
井原山の様子が目に浮かぶようです。去年初めて登った山らしい山が井原山、こんなにきれいな山があるのかとビックリしました。今年は早いですね、☆をちりばめたようなニリンソウ、見たいなぁ・・・ということは、もうあんな花もこんな花も咲いてるんですよね、
大好きなバイカイカリソウも風にゆれて撮りにくかったでしょう?
それに両手に花でタクさん、忘れちゃダメですよ
ありがとうございます~幸せ~
帯隈山のエヒメアヤメとバイカイカリソウはダブルで楽しめますね。
今年はぜひ行ってみたいと思っています。(行けるかな?)
花の山で、足が進まなかったことでしょう。
あんなに花があったら、一つ一つ見ているとあっと言う間ですよね。
歓声がこだましたことでしょう。
私たちは道なき道を進む時期限定の山歩きでした。
それに山頂では合唱!
タクさんも声が良さそうですから、今度は歌いましょう!
>お天気がよくてよかったですね
nodokaさんとkazuさんの運に助けられました。
私だけだったら雨だったかも……
>井原山の様子が目に浮かぶようです。
>去年初めて登った山らしい山が井原山、こんなにきれいな山があるのかとビックリしました。
井原山はまさに「花の名峰」ですね。
これほどの山はめったにありません。
私は、今年の春は、井原山に登るのは三度目です。
何度でも登りたい山ですね
>今年は早いですね、☆をちりばめたようなニリンソウ、見たいなぁ・・・ということは、もうあんな花もこんな花も咲いてるんですよね、
今年はかなり早いです。
咲き始めも例年より早かったですね。
ホソバナコバイモも、もう井原山ではほぼ終わっています。
ニリンソウはピークを迎えつつあります。
イチリンソウも咲いてますよ~。
pandaさんも早く早く
>大好きなバイカイカリソウも風にゆれて撮りにくかったでしょう?
バイカイカリソウ、大好きな花です。
もう何十枚と撮りましたよ~
この日、pandaさんが来てたら、500枚以上撮ったかも……
>それに両手に花でタクさん、忘れちゃダメですよ
アタ~、言われるまで気づきませんでした。
鈍感なタクです。
>たくさんのお花で楽しませていただきました。
>ありがとうございます~幸せ~
いや~、ビックリするほどの花の数でした
花が次々に現れて、足がなかなか動きません。
もっとたくさん写真を載せたかったのですが、キリがないので……
花の写真、楽しんで頂けたようで嬉しいです。
>帯隈山のエヒメアヤメとバイカイカリソウはダブルで楽しめますね。
エヒメアヤメもバイカイカリソウも、小さくて可愛い花ですね~
我等三人組では、エヒメアヤメよりもバイカイカリソウが人気でした。
さて、リーフさんは……
>今年はぜひ行ってみたいと思っています。(行けるかな?)
4月12日(日)までなので、ぜひぜひ
(群落地の見学は、一応16時までなので、あまり遅くならないようにね)
>タクさん お花一杯の山行を楽しまれたようで、良かったですね。
井原山は春になって三度目です。
何回行ってもイイですね~
存分に楽しんできました。
>花の山で、足が進まなかったことでしょう。
三人とも、1m歩いては屈んだり、地面に這いつくばったり……亀さんのようでしたよ。
>あんなに花があったら、一つ一つ見ているとあっと言う間ですよね。
楽しい時間は、過ぎ去るのが速いです。
花に夢中になっていて、ふと時計を見ると、正午を過ぎていました。
あわてて山頂を目指しましたよ。
もし時計を見なかったら、花園にあのまま夕方までいたかも……です。
三人とも魔法にかかったように花園を彷徨していましたから……
>私たちは道なき道を進む時期限定の山歩きでした。
面白いルートだったようですね~
そよかぜさんと山馬鹿さんのブログで、楽しさが伝わってきましたよ
>それに山頂では合唱!
>タクさんも声が良さそうですから、今度は歌いましょう!
私はスンゴイ音痴なんですよ。
合唱隊には、わが山岳会からは、
NHKのど自慢(予選ですが)に出たことがあるのど自慢さん、歌が得意なテツさん、+3Kさんを推薦します
nodokaさんとkazuさんの「招き猫」のポーズは笑わせていただきましたよ。
昨日、マクロ撮影の練習に花を求めて、私も一人で行きました。美しい山野草の花を見てたら、とてもしあわせ~な気分になりますね。
ニリンソウが満開でしたね。イチリンソウはボチボチ。シロバナネコノメソウは開いてて可愛いく、ルリソウはとっても綺麗で。
タクさんの写真をみながら、マタマタしあわせ~ナ気持ちになりましたよ。
そよかぜさん panndaさん
井原山は今一番見頃ですよ!
さぞや、nodokaさんkazu満足満足だったことでしょう、いつもお花が咲いているかなと最高のお花を見せたいタクさんの気配りが手に取るようにわかりますよ、幸せいっぱいのお二人、タクさん帯隈まで一走りさすがです、バイカイカリソウまでみることができたのですね
お母ちゃんどこを見ていたのでしょう
それらしき花を手にして眺めはしたのですが違うかもと通りすぎました、もしかしたらかもね
ゆっくり今週には天山へご挨拶しに登ってみましょう
ノッチまで寄っていたら帯隈は遅くなりますよね、タクさんのスケジュール正解ですね
目配り気配りタクさんへお任せ間違いなしですね
それにしてもnodokaさんkazuの姉妹はほんとうにnodokaさんはお上品、kazuさんはようしゃべるし猪突猛進型、実に面白い、お山を求めるのも、お花を求めるのも一途
タクさん案内しがいがありますね
てんこ盛りのお花見お疲れ様でした
感動の花々との出会いに歓声をあげる「行いの良い人」と「悪運の強い人」の姿が見えるようです。
それに、新村登山口から水無登山口まで下って井原山まで登り返したなんて凄いパワーに脱帽です。花の力は強い
私達は、風穴ルートから祖母山を目指して汗かいてました。花一厘でしたが・・
>nodokaさんとkazuさんの「招き猫」のポーズは笑わせていただきましたよ。
私も苦笑いですぅ~
いつまで続くのでしょうか?
この「招き猫」いじめ。
>昨日、マクロ撮影の練習に花を求めて、私も一人で行きました。美しい山野草の花を見てたら、とてもしあわせ~な気分になりますね。
一日違いでHiroさんも行かれたんですね~
花に夢中で、山で行方不明になりませんでしたか?
確か、家から捜索願が出ていたような……
>ニリンソウが満開でしたね。イチリンソウはボチボチ。シロバナネコノメソウは開いてて可愛いく、ルリソウはとっても綺麗で。
ホソバナコバイモはまだ咲いててくれたし、エイザンスミレ、ナガバノスミレサイシンなどなど……春のお花がいっぱいでしたね。
>タクさんの写真をみながら、マタマタしあわせ~ナ気持ちになりましたよ。
ありがとうございます。
私もHiroさんのHPの写真で、いつも幸せを頂いてますよ~