一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

天山・金立山 ……壮麗なる御来光、華麗なる紅葉……

2009年11月26日 | 金立山


このところ公私ともに忙しく、山にしばらく行けなかった。
(とは言っても、10日間ほどなのだが……)
今日の休みは、どっぷり山に浸りたいと、かねてより思っていた。
数日前、お母ちゃんから、金立山へのお誘いの連絡があった。
リーフさんミーちゃん、ミーpapaさん、yanさん達と登るとのこと。
なんでもマイナールートを紹介して下さるらしい。
私はこれまで金立山は正面登山道からしか登ったことがなかった。
リーフさん達のブログを見ると、金立山には多くのルートがあり、植生も豊かで、私も機会があれば他のルートも歩いてみたいと思っていた。
集合場所は金立コスモス公園で、集合時間は午前10時。
10時集合ならば、「その前に一山登れるかも……」と考えた。
昨夜、天気予報を確認すると、本日快晴とのこと。
「よし、天山に登って、御来光を拝もう」

午前5時40分に家を出る。
上宮駐車場に着いたのは6時10分。
真っ暗の駐車場。
当然のことながら、車は一台も駐まっていない。
上宮駐車場からは佐賀市の夜景が見えた。


軽くストレッチ。
ヘッドランプを装着し、登り始める。
今日の日の出は午前7時となっていたので、ゆっくり登っても間に合うだろ。
6:35
天山山頂に到着。
またまた当然のことながら、山頂には誰もいない。
次第に東の空が明るくなってくる。


太陽の出てくる場所がはっきりしてくる。


針で開けた穴から光り漏れるように、太陽が姿を現し始める。


太陽がこれくらい顔を出した時が最も感動した。


宇宙を感じる一瞬。


場所を変え、天山山頂らしい風景の中で撮影する。


あまりに美しかったので、デジカメだけではなく、ケータイでも撮影する。
そしてその写真をkazuさんに送ってあげた。
喜びを共有するためではなく、単なる自慢。
「天山で御来光を拝んだ後、今度はお母ちゃん達と金立山に登ります」
とkazuさんが泣いて悔しがるような文章も添えてあげた。
さぞ今頃は、地団駄踏んで悔しがり、私を恨んでいることだろう。


朝陽に照らし出された雨山と、幻想的な佇まいの鬼ノ鼻山・聖岳。


右に目を転ずると、船山(女山)・八幡岳


振り向くと、雲海に浮かぶ背振山系の山々が見えた。


記念に私の影を写し、下山した。


9時20分頃に金立コスモス公園駐車場に着くと、もうすでにyanさんが到着されていた。
ストレッチなどしながら待っていると、リーフさん、ミーちゃん、ミーpapaさん、お母ちゃんが相次いで到着。
10時には全員が揃い、登山口まで車で移動した。
今日は、丸山古墳近くから登るとのこと。
空は蒼く澄み渡り、絶好の登山日和。


歩き出すと、私を含めて6人の筈なのに、一人多い。
「あれ?」


「ハーイ、kazuで~す!」
(オイオイ)
昨日、お母ちゃんから連絡をもらい、急遽参加を決めたとのこと。
この人、やはりタダモノではない。


金立山は紅葉真っ盛り。
この人、バシバシ撮りまくり。
本人曰く、
「数打ちゃ当たる」
私はそれを聞き、こう思った。
「kazu打ちゃ当たる」


金立山の紅葉は、今日が最高ではないかと思われるほど美しかった。



天気は快晴、紅葉は見頃。
「やはり私の日頃の行いが良かったせいだろう」
……誰もがこう思っていたに違いない。


紫色のムラサキシキブや赤いミヤマシキミなど、色とりどりの木の実も我々を楽しませてくれた。



赤いヤブツバキと、


白いサザンカの競演。


12:00
上宮通過。


12:15
奥の院(金立山山頂)に到着。
kazuさんが何やら真剣に拝んでいた。
お願い事をたくさんしていたに違いない。


リーフさん、ミーちゃん、ミーpapaさんは、「何度も来ているので」ということで、奥の院にはパス。
お母ちゃん、yanさん、kazuさん、タクの4人で記念撮影。


山頂下の広場で昼食。


私はいつもは「うどん」なのだが、今日は「ちゃんぽん」を作ってみた。


皆さんからは、饅頭、蒸かし芋、煮豆、イナリ、漬物、リンゴ、柿、ゼロアルコールビールなど、食べきれないほどたくさん差し入れを頂いた。
どれも本当に美味しかったです。


昼食後は、ミーちゃんとリーフさんの先導で、極秘(でもないのかな?)ルートを教えて頂いた。
タムシバやミツバツツジの咲く場所も教えて頂き、来春が待ち遠しくなったほど。
楽しみだ~

下山路は、展望台を通るルート。
展望台からの眺めは抜群だった。


展望台から先は、お母ちゃんのお気に入りの場所へ。
なんでも紅葉が素晴らしいとのこと。
「ここから先は、紅葉満喫ルートで~す」(宣言者はリーフさん)


黄葉も、


紅葉も、


言葉に出来ぬほど美しい!


晩秋の、


一瞬のきらめき。


燃え尽くすほどに、


山を染め上げる。


金立山がこれほど魅力的な山だとは、正直これまで思っていなかった。
佐賀市郊外のありふれた山……くらいにしか認識していなかった。
知られざるルート、
豊富な植生、
稀少な花々……
今日は、金立山の奥深さを教えて頂いたような気がする。


お母ちゃん、リーフさん、ミーちゃん、ミーpapaさん、yanさん、kazuさん、本当にありがとうございました。
人生の楽しみがまたひとつ増えました。

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