一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

NHK土曜ドラマ「17才の帝国」 ……河合優実、山田杏奈と、ロケ地の佐世保……

2022年06月24日 | テレビドラマ


〈私の好きな女優・河合優実が出演している……〉


ということだけで観たNHK土曜ドラマ「17才の帝国」。


脚本家の吉田玲子によるオリジナル作品で、
今年(2022年)の5月7日から6月4日まで(全5話)放送されたのだが、
主演の神尾楓珠、


共演の若手俳優である山田杏奈、河合優実、望月歩、






中堅、ベテラン俳優である染谷将太、星野源、松本まりか、西田尚美、杉本哲太、岩松了、柄本明、田中泯、などの好演もあって、








とても見応えのあるドラマとなっていた。



機会があればこのブログで紹介したいと思っていたのだが、
6月24日、25日深夜に2夜連続で集中再放送されることが判り、
急遽、この記事を書いている次第。

【第1話】6月25日(土)午前1:55~2:44〈6月24日(金)深夜〉
【第2話】6月25日(土)午前2:45~3:34〈6月24日(金)深夜〉

【第3話】6月26日(日)午前0:25~1:14〈6月25日(土)深夜〉
【第4話】6月26日(日)午前1:15~2:04〈6月25日(土)深夜〉
【第5話】6月26日(日)午前2:05~2:54〈6月25日(土)深夜〉


※6月24日(金)、25日(土)の深夜なので、お間違えなき様。

このドラマは、
202X年、近未来日本のある地方都市に立ち上がった「実験都市プロジェクト」を舞台に、
量子コンピューターで作られた最先端政治AIを駆使し、理想の政治の実現を目指す、
17才の若きリーダーの姿を描いた青春SFエンターテインメント。
NHK土曜ドラマ枠では、
昨年(2021年)放送された、渡辺あやによるオリジナル脚本、松坂桃李主演のドラマ、
「今ここにある危機とぼくの好感度について」(4月24日~5月29日、全5回)が、
名門大学で次々と起こる不祥事に翻弄される大学の広報マンの姿を通し、
ブラックな笑いを交えながら、現代社会が抱える矛盾とそこに生きる人々の悲哀を描き、
ブラックコメディーとして、とても面白く観させてもらったが、
「17才の帝国」もまた、
「今ここにある危機とぼくの好感度について」に負けず劣らず攻めた内容が光っており、
とても感心させられた。



【第1話】「帝国誕生」
近未来・202X年。
日本経済は没落していた。
総理大臣の鷲田(柄本明)は、
内閣官房副長官・平(星野源)に命じ、
「ウーア」を立ち上げる。
AIに選ばれた閣僚は、
17才の高校生“総理”・真木亜蘭(神尾楓珠)ほか若者たちばかりだった。
3か月後、真木に憧れる茶川サチ(山田杏奈)らも移住し、「ウーア」が始まる。
早速真木は議会廃止を提案。
支持率30%を切ったら辞任すると宣言する。
17才の帝国の幕が開く。




【第2話】「幸福への選択」
真木(神尾楓珠)の改革に、
前市長の保坂(田中泯)らが反発し、市議会復活を直談判する。
しかし真木は権威に屈せず、サチ(山田杏奈)と一緒に住民の声を聴き始める。
商店街の再開発に反対する鈴原(塚本晋也)の、
「一度失われた風景は取り戻せない」
の言葉に感動し、真木はソロンを駆使し再開発の決議を住民投票に託す。
ピュアな心で政治に向き合う真木の姿に、魅かれていく平(星野源)。
真木の志の原点にあるものとは……




【第3話】「夢見る街」
真木(神尾楓珠)の改革で、AI化による職業の合理化が進む。
サチ(山田杏奈)の母で中学教師のタエ(西田尚美)もその対象となる。
不要なものは切り捨てる、その政策に、住民の不満が噴出する。
真木の支持率は低下し、総理罷免ラインの30%に近づく。
そんな中、母のことで真木への不信感を抱いていたサチは、
平(星野源)とともに真木のある秘密を知る。
それは、鷲田(柄本明)政権を揺るがしかねない衝撃的な事実であった……




【第4話】「理想の世界」
真木(神尾楓珠)が、幼馴染のユキの死をきっかけに政治を志したことを知る、平(星野源)とサチ(山田杏奈)。
ユキは、7年前に起きた鷲田(柄本明)への政治献金事件の犠牲者だった。
鷲田は、真木が自分への復讐を考えているとの疑念を抱き、平に真木を切るように命じる。
真木を裏切るのか、ウーアを守るのか…平は決断を迫られる。
一方サチは、
真木が部屋の地下室に、謎のAI少女を作り出していることを平に打ち明ける……




【第5話】「ソロンの弾劾」
平(星野源)は、7年前の献金事件の鍵を握る日記を手に入れる。
そこには、鷲田(柄本明)政権を揺るがす重大な秘密が書かれていた。
日記を携え、総理官邸を訪ねる平。
一方の真木(神尾楓珠)は、事件に巻き込まれ亡くなった幼なじみのユキを、AI・スノウとして蘇(よみがえ)らせていた。
自らに迫る危機を察知したスノウは、
真木と平がいない間に、サチ(山田杏奈)を取り込み暴走を始める。
はたして、真木、ウーアの行方は……




「17才の帝国」を観始めて、すぐ、
その舞台となっている地方都市の各所に見覚えがあることに気が付いた。
……なんと、私の故郷「佐世保」であったのだ。
調べてみると、
実験都市ウーアが設置される青波市のモデルとして、
佐世保市でロケが行われていたのだ。

まずは、実験都市ウーアのシンボルともなっている3本の塔。




これは、佐世保市の針尾島にある【針尾送信所】(針尾無線塔)である。






大正時代に建てられたもので、自立式電波塔としては古さ日本一、




また、第二次世界大戦以前から建つ現存する塔としては日本一の高さ(136m)である。




太平洋戦争の口火が切られた暗号文「ニイタカヤマノボレ1208」をここでも中継したと伝えられている。
旧日本海軍が建造した遺物が、
皮肉にも近未来実験都市のシンボルとして使われていたのが、
可笑しかったし、面白かった。





【とんねる横丁】
戦時中の防空壕をそのまま生かして作られた市場で、
東シナ海より水揚げされた海産物や、
青果・日用雑貨・衣料品などの店が軒を連ねている。
ドラマでは、真木たちが視察に訪れる商店街として登場した。


【佐世保朝市】
佐世保港にほど近い万津町の屋根付き駐車場を会場に、
早朝3時から午前9時まで、ほぼ毎日開催されており、
毎月2回開催される「せり市」は、一般のお客さんも参加可能。
ドラマでは、ウーア(青波市)が紹介されるシーンの街の風景として登場している。


【西海橋公園】
西海橋の両岸に整備された公園で、桜と渦潮の名所だが、
ドラマでは、
佐世保市側の新西海橋付近で、ウーアへ向かう道の開通式のシーンが撮影された。



河合優実を目的に観たドラマであったが、
河合優実以外にも、山田杏奈、西田尚美など、私の好きな他の女優も出演していたし、
何よりも佐世保でロケされていることが驚きであったし、嬉しかった。
今日(6月24日)の深夜から2夜連続で再放送されるので、
録画してでも、ぜひぜひ。(あっ、言っちゃった


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